人間科学部 人間科学科
山蔦 圭輔 准教授
Yamatsuta Keisuke

研究分野 臨床心理学、健康心理学、医療従事者支援

出身地/茨城県
子供の頃の夢/医者、脚本家
尊敬する人/両親
趣味/アルトサックス、車
好きな音楽/Pops、Jazz
好きな映画/夜中に放映される洋画
好きな食べ物/ねぎ
好きな国・地域/東南アジアとヨーロッパ

人間科学部 人間科学科 山蔦 圭輔 准教授

誰でも不調を抱えることはある。
カウンセリングをもっと身近なものにしたい。

なぜ摂食障害は女性に多いのか?

長年、摂食障害の予防について研究しています。最近、男性例の報告もありますが、摂食障害に悩んでいる多くは女性です。原因の一つに過激なダイエットがありますが、この原因をさらにさかのぼって考えると、「女性は痩せている方が美しい」という社会の風潮があります。たとえば、1960年代、一世を風靡したツイッギーというイギリスのモデルが来日しました。彼女のファッションはまたたく間に流行し、日本にミニスカートブームをもたらしました。そして、そのスレンダーなスタイルに多くの女性が憧れました。彼女の登場は、「痩せている=美しい」という価値観をスタンダードなものにするきっかけといえるでしょう。こうした価値観がまったくない国では、女性はふくよかな方が美しいとされることもあるでしょうし、「ダイエット」を行う人も稀かもしれません。このように、「摂食障害」は、社会のあり方や社会の持つ基準に影響されるといえます。 もう一つ、最近力を入れているのは、医療機関で働く人たちへの支援です。実際に病院でカウンセリングに携わることもあるのですが、医療従事者の中には責任感が強く、プレッシャーや医療従事者だからこその悩みを抱えている方も少なくありません。調査結果を分析してみると、ストレスのパターンにも共通点がありました。この共通する部分に対して、どのようなケアができるのかを考えるのが私の研究であり実践です。研究によって大まかな傾向をつかみ、それをもとに個人一人ひとりに寄り添い、心理的支援を行うことが大切だと考えています。

人を理解するには、まず自分を理解することから

「心の病」というと、特別なイメージがあるかもしれません。しかし、誰でも落ち込んだり疲れたりすることはありますよね。ですから、そもそも「100%健康」という人は存在しません。風邪をひくように、誰でも不調を抱えることがあるのです。その時に助けとなるのがカウンセラーです。

カウンセラーは、人を支える仕事です。人を支えるには、人を理解しなくてはいけません。そして人を理解するには、まず自分を理解することです。自分と向き合い、時には悩んで、自分のことを理解しようと努めてください。人の意見に流されるのではなく、「自分はどう思うのか」と問いかける姿勢をもってほしいと思います。仮に周りと違う意見だったとした時は、周りの意見を取り入れながら、自身を見つめて、より良い方向を探して下さい。その心がけがカウンセラーへの第一歩です。

残念なことに、カウンセリングや心理療法は、いまだに「本当に効果があるの?」という疑問を持たれることがあります。悩んでいても相談に行きづらいという話も聞きます。授業では、事実やデータを示しながら、客観的にカウンセリングや心理療法の意義について伝えていきます。先入観にとらわれず、まっさらな気持ちで授業に臨んでください。

迷うなら始める。有限である「今」を大切に

「やりたいことがない」という悩みをよく聞きますが、悲観することはありません。私は大学時代、大学院に進むことを決めるまで「臨床心理学の道へ進もう」と思ったことはありませんでした。いろいろと試行錯誤もしましたが、今ここにいます。ただ、実体験から思うのは「行動を起こさないと何も始まらない」ということです。「向いていないかも」「難しそうだ」と躊躇するくらいなら、思い切ってやってみる。すると、案外できたりするものです。時間は有限ですから、迷っているのはもったいないとも思います。ですから、学生時代には気になったことにどんどん挑戦してみてください。将来のことを考えるのはもちろん重要なことですが、同時に「今」もとても重要です。自分の「楽しい」という気持ちを大切にして、楽しみながら学べるものを見つけてください。

アルトサックス
「いつか演奏してみたい」と思っていたアルトサックスを、数年前に手に入れました。練習とセンスが足りず、初心者からなかなか抜け出せませんが、触れているだけでも気分転換になります

腕時計
腕時計を収集しています。最近は腕時計で時間を確かめる機会が少なくなりましたが、お守りとしていつも身に着けています。左から2本目の銀色の時計はアンティークで、僕と同い年です