人間科学部 人間科学科
松本 桂樹 教授
Matsumoto Keiki

研究分野 臨床心理学、産業カウンセリング、緊急事態ストレスマネジメント

出身地/東京都
生年/1969年
家族構成/妻と娘
子供の頃の夢/眠っている間に見る夢の研究者
尊敬する人/いつも笑顔で穏やかな人
愛読書/原泰久『キングダム』
趣味/映画鑑賞
好きな映画/メル・ギブソン『ブレイブハート』
好きな著名人/ジャッキー・チェン
好きな食べ物/麻婆豆腐+青島ビール
嫌いな食べ物/タマネギがどうしても食べられません

人間科学部 人間科学科 小林 力 教授

カウンセリングで出会ったたくさんの人たちが、
自分の心を豊かにしてくれている。

カウンセラーの役目は「そばにい続ける」こと

私はカウンセラーとして25年以上、たくさんの方々と接してきました。医療機関に勤めていたこともありますが、今は企業のメンタルヘルス対策に力を入れています。異動で環境が変わる、働きすぎ、ハラスメントなど、心の不調につながるきっかけはいろいろなところにあります。最近では、学校を卒業して社会人になった方がうまく会社になじめず体調を崩してしまう……ということが多いように感じています。社会人1年目は、人生の中でとても大切な時期です。若い人がどうすればスムーズに会社に慣れることができるのか、これからさらに追求していくつもりです。

カウンセラーの役割は、「そばにい続ける」ことだと思っています。とても辛い体験をして、それが忘れられないという方に何人もお会いしました。そういう方に、私がアドバイスできることなどないのです。「忘れましょう」と言われて、すぐにそうできれば苦労しませんよね。ただ、少しずつでかまわないので、起こったことについてご自身の言葉で話してもらうようにしています。人は、受け止めきれないような大きな出来事に直面すると、言葉が出てこなくなってしまいます。そこから時間をかけて、少しずつ体験を自分の言葉で語ってもらう……。どれだけ時間がかかるかは分かりませんが、その人が変化を受け入れることができるその時まで、ずっとそばにいるのがカウンセラーの役目だと思うのです。

25年の中でいったい何人の方にお会いしたのか……途方もない人数になることでしょう。何かあった時に、「あの人だったらどうするだろう」「あの人ならこうするかな」と、その人たちと対話しているように感じることがあります。お会いしてきた方々が、私の一部になっているのです。いろいろな人と出会い、その価値観を取り入れていくことで、心が豊かになっていくように思います。

目の前の人の話を本気で聞くことが、カウンセリングの第一歩

私は研究者というよりはカウンセラーなので、教科書の知識だけでなく、カウンセラーとして仕事をするにあたって必要なことを具体的に伝えていくつもりです。現場に出ると、想像もしていなかったことにたくさん出会います。学生のうちからさまざまな事例に触れて、「カウンセラーとして働く」ことのイメージをしてほしいですね。カウンセリングに正解はありません。私が一方的に教えるというよりも、皆さんと一緒に考えるような講義にしたいです。

授業を通じて伝えたいのは、「人の話をきちんと聞く」ことですね。当たり前のことに思えるかもしれませんが、意外とこれが難しいのです。友だちの悩みを聞いていると、最後まで聞く前に「こうしたらどう?」と言いたくなってしまいませんか。長くカウンセラーをしている私も、いまだについついアドバイスをしたくなってしまうことがあります。しかし、それは相手よりも自分を優先しているということです。まずは相手の話に本気で耳を傾けてみましょう。授業で学ぶ心理学が、その手助けをしてくれます。

恋愛は人間理解につながる貴重な経験

カウンセラーは人への深い理解が欠かせません。人を理解するには、人と深く関わるしかありません。ですから、学生時代にはぜひ恋愛をしてください。好きな人と出会い、その人を理解しようとし、うまくいかずにケンカをして、どうすれば気持ちが伝わるのかと試行錯誤する……。すべてが学びになるはずです。相手に深く踏み込んでいくことを恐れず、表面的でない関係性を目指してください。人との深い関わり合いを経験した人とそうでない人とでは、人としての厚みがまったく違います。

私は学生時代よりも、社会人になってからの方がずっと楽しいと感じています。自分の好きなことを追求でき、それでお金をいただけるなんて、こんなにありがたいことはありません。ですから、学生時代には興味のあることにどんどん挑戦して、社会人になっても追求していきたい好きなテーマに出会ってください。

『アルコール依存症はクリニックで回復する〜高田馬場クリニックの実践〜』(新貝憲利監修/東峰書房)
『アルコール依存症はクリニックで回復する〜高田馬場クリニックの実践〜』(新貝憲利監修/東峰書房)。初めて働いたクリニックで先輩方と一緒に出版した本です。当時の上司が「現場が書かないでどうする!」と言ってくれ、私もよく原稿を執筆するようになりました。当時の先輩方とは長いお付き合いで、この後も共に本を出版しました

実家のネコ
実家のネコ「メルちゃん」です。キャラメルのような毛色なので、娘が名付けました。品種はベンガルで、驚くほど運動神経が良く、野性味あふれるネコちゃんです。たまに実家に帰った時は、メルちゃんに遊んでもらっています