工学部 数学教室
許 本源 助教
Hsu Penyuan

研究分野 非線形偏微分方程式

出身地/台湾
尊敬する人/両親、学生時代の恩師
趣味/撮影、料理
休日の過ごし方/撮影、猫と遊ぶ
好きな音楽/ショパン、リスト
好きな映画/三谷幸喜作品
好きな著名人/最近は大谷翔平選手
好きな食べ物/パスタ、和食、台湾料理
好きな国/日本、ドイツ、フィンランド、エストニア

工学部 数学教室 許 本源 助教

数式は料理のレシピと同じ。
意味を知れば、もっと楽しくなる。

自然現象という事象を、数学で表現する

台湾の数学科で勉強していた時に、日本の『非線形偏微分方程式』という本に出会って「流体数学」という分野に興味を持ち、日本へ来ました。「流体」とは水や空気の流れなどの現象のことで、これを数学で表現するのが「流体数学」です。最近では、渦の構造などに注目していて、関連する現象といえば竜巻です。例えば、竜巻は地面に近くなるほど風速が速くなるといわれていますが、その説を数学で解き明かしていくのです。どんな地形でも、どんな気候でもそうなのか、条件を変えて検証していきます。竜巻という「具体」的なものを、数式という「抽象」的なものに置き換えて表現するところが興味深いですね。

もちろん、竜巻は自然科学の研究者の方々が研究しています。ただ、それとは違ったアプローチができるのが数学の面白いところです。いずれは物理・工学の研究者と共同で研究を進めることも考えています。さまざまな角度から解明していくことで、より竜巻という現象への理解が進むでしょう。そうなれば、防災対策などに応用ができるかもしれません。

なぜこの公式を使うのか。ものごとの本質に挑もう

私が担当する講義は「微分積分学」です。高校で一度は学んだことがあるでしょう。苦手に感じている人が多いかもしれませんが、高校と大学とでは、学ぶ角度が少し違います。高校では、「公式を使って問題を解く」ことが中心だったと思います。大学では、「どうしてこの公式を使うのか」から学んでいきます。公式というのは、料理のレシピと同じです。覚えていれば便利ですが、分からなければレシピを参考にすればいいのです。それよりも大切なのは、「どうしてこの公式を使うのか」というところです。なぜこのレシピにはこの調味料が必要なのか、この調味料はどんな役割を果たしているのか……。そこさえ理解できれば、ぐっと数学の世界が身近になるはずです。

数学に限りませんが、一度説明を聞いただけですべて理解できる人はほとんどいません。教科書を読んで理解したつもりになっても、いざ問題に向かうと解けない……ということはよくあることでしょう。本質を掴もうとすること、そして練習を重ねて体で覚えることを意識しましょう。数学を少しでも楽しんでもらえるよう、私もサポートを惜しみません。将来どんな仕事に就くとしても、多かれ少なかれ数学の概念に触れることになるはずです。その時に役立つ知識を大学でしっかり身につけてください。

あなたにふさわしい“何か”に、必ず出会える

勉強だけでなく、サークルやアルバイトなど、バランス良く、幅広いことを経験してほしいです。たくさんの物事に出会ってこそ、その中から自分にふさわしい“何か”が見つかるのだと思います。それがあなたの特技や、一生の趣味につながるかもしれません。自分の好きなものを見つけることができたら、それを大切にしてください。

私は日本語を学んで本当に良かったと思っています。研究にあたって、海外の文献を読むことができますから。研究ばかりでなく、趣味においても、海外の状況を知ることができるのでとても楽しいです。勉強はつらいものではありません。勉強と好きなことを組み合わせることを意識して、楽しく学ぶことを心がけてみてください。

『非線形偏微分方程式』(儀我美一・儀我美保/共立出版)
『非線形偏微分方程式』(儀我美一・儀我美保/共立出版)。台湾で出会ったこの本が、日本へ留学するきっかけです。著者の方から指導を受けたくて、日本の大学院へ進みました。内容が面白いことはもちろん、レイアウトも読みやすく、流体数学の本で一番の愛読書です

好きな写真集や、最近見に行った写真展・企画展のパンフレット、ポストカード
好きな写真集や、最近見に行った写真展・企画展のパンフレット、ポストカードです。自分で撮影するのはもちろん、作品を鑑賞することも好きです