国際日本学部 国際文化交流学科
ヘーブ・ステファン 助教
HEEB Stefan

研究分野 社会学、哲学、倫理学

出身地/スイス アールガウ州 フレイアムト地域 ザルメンシュトルフ村
生年/1982年9月29日
子供の頃の夢/村のゴミ回収チームの男性たち(小さな村で生まれ育った私にとって、大きな車でゴミ回収に来る男性たちが、広い世界へと続く象徴でした)
尊敬する人/Noam Chomsky、Juan Branco、Franz Kafka
愛読書/ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(原題:『Братья Карамазовы』)
趣味/動く・身体を動かす
好きな音楽/20歳の頃、キャビンアテンダントとして3日間東アフリカ・タンザニアに滞在した際にいただいたテープ。これをなくして以降、それほど好きな音楽が見つからず
好きなTV番組/『不毛地帯』、『龍馬伝』
好きな著名人/アンディ・フグ選手、ロジャー・フェデラー選手
好きな食べ物/フルーツジュース

国際日本学部 国際文化交流学科 ヘーブ・ステファン 助教

当たり前にある「社会」を捉え、理解し、
その中でどう生きるべきかを一緒に考えましょう。

社会科学、思想・哲学、言語の3つを柱としています

現在、日本の社会経済制度をメインテーマに研究を行っています。特に注視しているのは、日本独自の「新卒一括採用制度」について。教育制度や福祉制度、雇用制度、産業構造とのつながりを含め、西ヨーロッパとの比較研究をしています。

母国スイスでは、高校を卒業後2年間キャビンアテンダントとして働いていました。その後、大学に進学し社会学部を専攻したのですが、2年目からは並行して人文学部でロシア学、哲学を専攻。3年目にはさらに東アジア学部で中国と日本について学び、5年をかけて3つの学部を卒業するという、少し変わった経歴を持っています。また、大学院の修士課程では、東アジア学の中でも中国の思想家である孔子に焦点を当て、儒教の哲学的な概念が現代にどのような意義をもたらすのかを研究していました。博士課程に進学してからは日本の社会経済制度の自由化について論文を執筆。日本の社会経済制度の根底には「儒教的」な人間関係のあり方が存在しているため、じつは哲学や倫理学とも強いつながりがあるテーマなのです。

これほどさまざまな領域を学びたいと思ったのは、自分の思想や言語の可能性を広げたいと思ったからでした。母国のあるヨーロッパの文化圏から遠く離れた日本に興味を持ったのも、西洋とは全く異なる東アジアの文化を深く研究したいという思いがあったからです。社会科学、思想・哲学、そして言語という私の3つの柱を結びつけ、研究を発展できる場所として日本の神奈川大学に来られたことはとても光栄で、うれしく思っています。

類似する文化圏の言語を、効率的に習得できる授業を模索

「国際日本文化論(社会)」では、社会科学の入門的な授業を行っています。家族のあり方や資本主義体系のもとの雇用関係など、当たり前にある「社会」は私たちの人生に深い影響を及ぼしています。こうした社会のさまざまな現象を、社会科学の概念を用いて諸外国と比較しながら、成り立ちや制度自体のあり方などを深く掘り下げていきます。

また、私はフランス語の授業も担当しています。多くの日本人はフランス語やドイツ語、英語を学ぶ際に難しさを感じていますよね。それは、日本と大きく異なる文化圏の言語だからではないでしょうか? そこで、授業では語学の4技能(話す・聞く・読む・書く)だけではなく、その背景にある西洋全体の文明社会を伝えられたらと考えています。そうすることで、より効率的にフランス語を理解できるでしょう。さらに、今後の目標として、フランス語やドイツ語、英語を一括で勉強できるような授業もできたらいいなと考えています。というのも、私自身、人生の半分をスイスのドイツ語圏で、残りの半分をフランス語圏で暮らしていました。このうち、16歳から1年間はベネズエラに留学し、スペイン語も勉強しました。英語も理解しているので、これらの言語の類似点がよく分かるのです。例えば、「culture(文化)」という言葉はフランス語、ドイツ語、スペイン語、英語のいずれも、ほぼ同じ古ギリシャ語かラテン語から取った概念と単語を使って表現されます。これは、類似する文明や歴史を持つからこそ。こうした事例からも、文化的背景を知ることでより効率的に言語を学べると思っています。

自分の価値観を大切にしてほしい

重要なのは、自分を取り巻く世界のありようを理解し、それに対し評価・意見ができるようになることだと思っています。学生の皆さんには、その上で自分がどう生きていきたいか、生きていくべきかという価値観をつくりあげ、あるいは守りながら、その価値観に従って生きていける人に育ってほしい。自分を無視し、人から言われたことに従うのではなく、それがいいことなのかどうかを判断できるようになってほしいと思います。

一方で、明日のことや来年のことだけではなく、将来にわたって成長していけるような目標をつくることも大切です。目標がある限りは、それに向かって努力を続けてほしいと思います。ただ、目標を固定してしまい、視野を狭めるのは望ましいことではありません。将来の方向性を持ちながらも、オープンな視野を持って大学生活を過ごしてください。

日記
日記のようなもので、日々の考えなどを書き記しています

ボール
若いころから好きだったボール。動く・動かす・遊ぶものの象徴です