理学部 数理・物理学科
小関 祥康 助教
Ozeki Yoshiyasu

研究分野 整数論、数論幾何

生年/1984年2月2日
出身地/福岡
血液型/AB型
家族構成/父母姉妹(+猫)
子供の頃の夢/宇宙船のパイロット
尊敬する人/両親、高校時代の担任の先生
趣味/甘いものと辛いものを食べること
休日の過ごし方/散歩したり、数学したり、友達と飲みに行ったりしています
好きな食べ物/チョコレート、チーズ、ワイン
好きな国/フランス

理学部 数理・物理学科 小関 祥康 助教

難解な問題をとことん考え抜く経験を積みながら、
物事を簡単にあきらめない忍耐力を養ってほしいと思います。

一見単純に見えるものの奥にある難解な問題

整数の性質を調べる「整数論」を専門としています。整数とはご存じの通り、自然数「1、2、3、…」に、負号をつけた「-1、-2、-3、…」と0を合わせた数のことです。その性質を調べる研究とはどのようなものか、例を挙げてお話ししましょう。例えば、3と 4をそれぞれ2乗して足すと「9+16=25」で、25は5の2乗です。同様に5と12をそれぞれ2乗して足すと「25+144=169」で、169は13の2乗です。こうした、2つの自然数を2乗して足すと、別の自然数の2乗になる例は無数にあります。しかし2乗ではなく3乗、4乗、…では、このようなことは起こり得ません。いったいなぜでしょうか? フランスのピエール・ド・フェルマーが残した、「フェルマー予想」と呼ばれるこの問題には多くの数学者が取り組みましたが、約350年の時を経た1990年代前半に、アンドリュー・ワイルズとその弟子によってようやく解決されました。このほかにも整数には、一見単純な性質のように見えるものでも、解明されていない難解な問題が多く残されています。

私は「整数論」の中でも「数論幾何」という分野を扱っています。これは「数」の理論を「幾何(図形)」で考えてみようというものです。整数の問題を考えるとき、一度「整数」という括りを外し、幾何学や解析学などの力を借りることで、見通しがよくなったり問題が解決することがあります。そういったまったく別のものとして学んだ分野であっても、整数の問題の解決に大きな役割を演じることができる。その面白さに魅入られています。

「大学の数学はもっと面白い」という言葉で数学科に

高校時代、学級担任でもあった数学の先生が数学をこよなく愛する先生で、その楽しさが生徒にも伝わる授業をしてくれました。もともと数学は好きでしたが、数学者になりたいと思うほど魅了されたのはこの先生の影響です。「大学の数学はもっと面白い」という先生の言葉に導かれて、大学は理学部の数学科を選択し、高校時代から興味のあった整数問題を扱うゼミで研究を始めました。先輩もやる気のある人ばかりでしたし、自発的にセミナーを企画して、夏休みの一ヶ月間、週に一度集まって朝から晩まで数学書を読んだこともあります。高校の先生の言葉通り大学の数学は大変面白く、とにかく学ぶことが楽しくて、学部から修士課程の数年間は私が最も勉強にのめり込んだ時期でした。そして今は、数理・物理学科で学ぶ皆さんにも、ぜひ数学の面白さを知ってほしいと、日々試行錯誤しながら教壇に立っています。

現在の担当講義「解析I」は、前半で数列の極限や関数の連続性、微分の計算について学び、後半で主にテイラー展開と呼ばれる関数を多項式で近似する理論について学びます。「解析I演習」と「線形代数III演習」は、「解析I」と「線形代数III」の講義で学んだ内容をより深く理解するために演習問題を解いてもらいます。

数学は目に見える形で何かの役に立つものではないかもしれませんが、じっくりと問題を考え抜く力を養うのに最適な学問です。試験時間内に解ける問題しか扱わない高校までと違って、大学では時間に縛られずに問題を解く楽しみがあります。簡単には解けない難解な問題ほど解けたときの喜びは格別で、物事を簡単にあきらめない忍耐力も養われることでしょう。そんな忍耐力を持つ人間は、きっとさまざまな場面で役に立つはずだと思うのです。

『岩波講座 現代数学の基礎 数論』
『岩波講座 現代数学の基礎 数論1』と『岩波講座 現代数学の基礎 数論2』(いずれも岩波書店)は、大学時代にゼミで使用したテキスト。学部生時代に一番読み込んだ本です

昼寝用枕
休み時間の昼寝用枕です。机に顔を伏せて寝るのになんとも絶妙なクッションで、学生時代からずっと愛用しています