理学部 化学科
河合 明雄 教授
Kawai Akio

研究分野 光物理化学、スピン化学、イオン液体

生年/昭和生まれ
出身地/東京都町田市
血液型/O型
家族構成/妻
子供の頃の夢/画家、ロケットエンジンの技術者
尊敬する人/アイザック・ニュートン、黒澤明
愛読書/『三国志演義』
趣味/釣り、ボクシングを観る、散歩、車の運転
休日の過ごし方/整理整頓、珈琲を飲みながら新聞読み
好きな映画/『STARWARS』『マトリックス』『七人の侍』
好きな音楽/ハードロック、ポップ、昔の歌謡曲
好きなTV番組/科学もののNHKスペシャル
好きな著名人/徳川家康
好きな食べ物/錫のグラスで飲む赤ワイン
好きな国/アメリカ、インド、イギリス、オーストラリア

理学部 化学科 河合 明雄 教授

暑さや寒さという感覚を、私たちが「温度」で確認するように
化学現象を正しく測ることに魅力を感じ、研究を続けています。

物理化学の本質を理解してもらえるように講義しています

私の専門は物理化学です。「物理」とは文字通り物事の理屈を重視する学問で、そのターゲットを化学においているのが「物理化学」という分野。化学物質に関わる不思議な現象の仕組みを究明したり、または新しい現象を見つけたり、さらには現象を見つけるための新しい測定法を考えたりする学問領域です。

現在は量子論や熱力学に関連する講義をいくつか担当しています。物事の筋道を正確に説明するために難解な数式や数値計算も出てくるので、少しとっつきにくい印象があるかもしれませんが、物理化学の本質はさほど難しいものではありません。皆さんにその点を理解してもらえるよう、できるだけ分かりやすく、また、化学物質の持つ性質や反応性について、ただ知識を覚えるのではなく、なぜそのようなことが起こるのか、なぜ反応が進むかなど、疑問に立ち返って考えてもらえるような講義を心がけています。

授業の最後には毎回、重要な学習項目についてアンケートを行います。学生の皆さんはその日何を学び、何を聞き逃したか自己分析することができ、教員である私も皆さんの理解が深まっていない点を確認することができます。アンケートは、相互に授業の総括を行うために今後も役立てていきたいと考えています。

化学物質における「温度」のような、「スピン」に関する研究をしています

私たちは、「暑い」とか「寒い」という感覚を30℃や10℃といった温度で示すことで、その感覚を正確に判断し、確認することができます。このように温度計で気温を測ったり、体温計で体温を測ったりすることは現代では当たり前ですが、その昔、温度とは何かを突き詰めて考え、温度計を発明した人がいたからこそ、当たり前になったわけです。私はこのように物事を正しく測ろうとする活動に魅力を感じ、化学現象を計測する研究を続けてきました。

温度と同じように、化学物質には「スピン」という、物事を判断する概念があります。このスピンを計測することで、化学物質の形が判明することはすでに明らかになっていましたが、私たちは光の照射でスピンが変化する現象を発見し、その仕組みを解明しました。さらにこの仕組みを応用し、これまで難しかった、化学反応の途中の物質を測定することに成功しました。今後もより高度な計測ができるよう研究を続け、いつか人間の身体の中で起こる反応を直接計測することを可能にしたい。これが将来に向けた大きな夢です。

交流のスケールを世界に広げ、豊かな人間関係を築いてほしい

物理化学に興味を持ったのは、東京工業大学の理学部で学んでいた頃です。量子力学の授業でその不思議さに引き込まれ、量子論を扱う研究室に入りました。ここで前述の光照射による化学反応の研究を始め、大学院に進んで博士号を取得したあと、カリフォルニア大学バークレー校に留学しました。留学先では異なる研究テーマに挑戦しましたが、研究に没頭する先生の下で学ぶ内に、かつての自分の研究をもっと深く究めたいと思い、日本に戻ってスピン化学の研究を再開しました。一段落した現在は、電気が流れるイオン液体の性質を調べる研究も進めています。

これまでの長い研究生活の中で、アメリカ、インド、イギリス、オーストラリアなど、世界中に友人ができました。世界は広く、自分と同じ研究をしている人は必ずどこかにいるもので、彼らがいたからこそ、研究を続けることができたと思っています。言ってみれば、国境を越えてつながる同好会のようなもの。特に若い頃の友人は一生助け合える仲間になる可能性が高いです。皆さんにもそんな仲間を作ってほしいです。そして、できれば英語、特に会話を学び、交流のスケールを世界に広げて豊かな人間関係を築いてください。

ベネチアの仮面
スピンに関する私の論文を読んでくれたベネチアの大学の先生が、来日の際に研究室を訪ねてくれました。これはそのときにいただいたベネチアの仮面。海外の先生に研究を評価された記念品のひとつです

ノーベル賞の授賞式の招待状
ノーベル賞の授賞式には世界中から学生が参加します。日本からは毎年2人派遣されますが、大学院生の時、そのひとりに選ばれました。これはそのときに頂いた招待状。国際社会にデビューした思い出の品です