理学部 化学科
松永 諭 助教
Matsunaga Satoshi

研究分野 錯体化学

出身地/東京都
血液型/O型
家族構成/妻、息子、娘
子供の頃の夢/科学者
休日の過ごし方/家族と遊びに出掛ける
好きな映画/「リリィ・シュシュのすべて」
好きな音楽/Cornelius, Jamiroquai
好きなTV番組/アメトーク、めちゃ×2イケてるッ!、ロンドンハーツ、その他PTAが子供に見せたくない番組全般
好きな食べ物/らーめん
好きな国/台湾

理学部 化学科 松永諭 助教

世の中にない新しい物質を生み出す“化学”は、
“科学”の中心にある学問かもしれません。

研究室での経験はエキスパートを目指す姿勢を作る

私が担当している「基礎化学演習」や「基礎化学実験」などの授業は、4年生の卒業研究で各自、研究室に配属されて実験などの研究を行う際の基礎となる操作や科学的思考を身に付けるためのものです。独自の試みと言えるほどのことはありませんが、実験レポートの採点は厳しくしようと心掛けています。実験の目的、内容、結果をレポートの形で誰にでもわかるようにきちんとした日本語で報告することは、化学の世界だけに限らず、どこに行っても重要だと思うからです。

大学の研究室というのは研究者養成機関だと思います。卒業後、化学とは関係ない道に行く人も多いですし、化学の道に進んでも研究室での研究分野と全く同じことをする人は皆無です。しかし、卒業研究の1年間(もしくは大学院まで含めた数年間)は、配属された研究室の分野での研究者養成訓練を必死に受けて欲しいと思っています。1年間でその分野のエキスパートには到底なれませんが、なろうと必死に努力した経験は、卒業した後に各自の進む道でエキスパートを目指す姿勢を作ることになるはずですから。

プラモデル作りに似ている集積型金属錯体の研究

私が学生時代から行っているのは集積型金属錯体と呼ばれる、分子をあたかも積み木細工のように組み合わせて作る物質の研究です。1個1個の分子は変哲のないものでも、その部品の選択・組み合わせ、または積み重ね方によって、個々の分子では絶対に成し得ない性質を生み出すことができるのです。私の先生が時々、分子を部品にプラモデルを作っているような感覚だ、と言っていましたが、そういう感じはあると思います。

現在進めているのは、このような集積型金属錯体を使ってナノサイズ(十億分の一メートル)の穴がたくさん存在する物質「多孔性金属錯体」を設計・合成し、その穴に気体を吸蔵したり、穴の中で触媒反応を起こしたりする研究です。こう言うとずいぶん難しいことに思えますが、イメージとしては活性炭を想像していただければいいと思います。活性炭というのは小さな穴が空いていて、そこにいろんな物質を吸着していく。その性質を利用して消臭剤として使われているのです。多孔性金属錯体の場合はその穴の大きさなどをもっと精密に、自在に設計できます。それが凄いところだし、面白いところです。

また最近では野宮健司教授との共同研究で、ヘテロポリ酸塩の合成と構造についての研究も進行中です。本格的に始めたばかりですが、特に無機物のヘテロポリ酸塩に機能性の有機物をつなげることで、両者の相乗効果による新しい物性が出たらいいなと思って研究しています。

まだ世の中にない物質を生み出すことが化学の醍醐味

多孔性金属錯体は、今、世界中で多くの研究者たちが取り組んでいるテーマで、毎年、数多くの論文が発表されています。そこで注目されるためには、分子の選択や組み合わせなどに、ちょっと人とは違うアイデアが必要です。

以前、「科学の中心は化学だ」とおっしゃった先生がいました。当時、私はむしろ世界の根本を解き明かしていく学問というイメージのある物理の方が科学の中心のように思っていましたが、今になって考えてみると、新しい物質を作り出せるのは化学という学問だけです。そして他の分野の研究者たちは、化学が生んだ新たな物質を使って研究を行っているわけですから、ある意味では化学が中心という考え方も納得できるな、と思うようになりました。まだ世の中にない新しい物質を作り、それを発表して世界中の人々に見てもらえるというのは凄いことです。さらにその研究結果を評価されたり、面白いねと言ってもらえるのは本当に嬉しいもの。卒業研究の1年間で結果を出すのは難しいかもしれませんが、自分なりに一生懸命考えて新しい物質を生み出すという化学の醍醐味を、ぜひ味わって欲しいと思います。

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