理学部 化学科
加部 義夫 教授
Kabe Yoshio

研究分野 有機金属化学、有機ケイ素化学、フラーレン化学、計算化学

出身地/栃木県宇都宮市
趣味/子供たち向けの化学実験教室
子供の頃の夢/画家、デザイナー
尊敬する人/ライナス・ポーリング(物理化学者)
愛読書/文明論、科学史、技術史、一般歴史書籍(「一般化学II」や「自然の歴史(文明)」などの講義のネタ)
休日の過ごし方/ショートテストの採点と授業準備
好きな著名人/竹村健一(評論家)
好きな国/アメリカ(留学体験から)

(←写真)加部研究室1期生(平成17年3月卒業)から贈られた署名入りマウスパットを手に

理学部 化学科 加部義夫教授

化学はある意味、マジックのよう。
その面白さを少しでも知ってほしいですね。

ケイ素の研究で、いつか社会に役立つ発見を

地球の8〜9割近くはケイ素という元素でできています。土や石やセメント、あらゆる無機物の成分元素がケイ素なのです。このケイ素は周期表では炭素の真下に位置し、炭素に非常に似た性質を持っていますが、化学反応をさせるとまったく違った反応をします。私の研究は、炭素骨格をケイ素で置換した有機ケイ素化合物を合成し、その特異な構造や反応性を解析することを主なテーマとしています。ケイ素の研究をしている人は、日本でも少なく、この分野は、今、ようやく基礎的な部分が明らかになってきたところです。今後は応用となる研究を進めて、環境問題の解決など、何か社会に役立つ発見をできればいいなと思っています。

化学の面白さを伝えたい

化学にはある意味、マジックのような要素があります。子供の頃に経験した理科の実験はその典型的な例で、私自身、本当に不思議で面白いなと感じていました。ですから私も化学の楽しさを伝えようと、10年ほど前から子供向けの化学実験教室を開いています。液体窒素にバラの花を入れ、凍結させて割ったり、ジュースの空き缶を使って紙コップロケットを飛ばしたり。こうした実験は、私が大学で担当している講義「一般化学II」でも取り入れています。大学生でも紙コップロケットがポンと音を立てて飛ぶと、「おお!」と歓声をあげてくれます。このように、少しでも化学を面白いと思ってもらえるように工夫して、講義や実験に取り組んでいるのです。

大学は、問題解決能力を養うところ

大学では、どんな小さな問題でも自分で発見し、自分で解決する力を身につけてほしいと思います。ノーベル賞を設立したノーベルさんは「研究者は研究がうまくいかないとき、それに対して100以上の解答を出さなければいけない」と言いました。失敗してへこたれるのではなく、次の手をひとつでも多く考えられる人が、いろいろな物事を乗り越えていけるのだということです。その力は研究だけでなく、社会に出てからも必要とされます。そうした問題解決能力を養って、社会へと羽ばたいてほしいですね。

※加部 義夫先生は〈理学部・総合理学プログラム〉にも掲載しております。


PATAI(官能基の化学)シリーズとして長年発刊されている教科書のケイ素化学の分冊に恩師と総説を執筆


研究室に時計がないからと、加部研究室2期生(平成18年3月卒業)が贈ってくれた署名入りの電波置時計