理学部 化学科
西本 右子 教授
Nishimoto Yuko

研究分野 分析化学、環境分析

出身地/本籍は愛媛県、生まれは島根県、小学校から高校までは埼玉県
趣味/実験、読書、料理
愛読書/
・文豪(夏目漱石、山本有三など)、
・世代が近い(宮部みゆき、乃南アサなど)、
・社会を考える(高杉良、城山三郎など)他たくさん
休日の過ごし方/実験
血液型/AB

理学部 化学科 西本右子教授

分析するというのは、まるで探偵気分。
謎が解き明かされる喜びはたまりません。

暮らしの中の現象、事象を化学の目で注目

身のまわりの現象を化学の目で見ると、実に日常がキラキラと輝いて見えてくるものです。たとえば、口紅が唇に塗ることで初めて溶けるのは、油脂の結晶構造によるもの。卵の黄身と白身では変性温度が違うので、温泉卵や半熟卵ができること。そんな日常の何気ない現象は、実は化学の仕業によるものなのです。

私の行う研究は、生活に密着した試料を中心とした、生活に関わる環境を視野に入れた分析化学で、主な対象は水と空気と文化財。安全で快適な住環境を作る可能性を探ります。

私たちの未来を守るために分析化学ができることを

水試料では、例えば酸性電解水などを総称する機能水。これは皮膚炎の治療や歯周病予防、院内感染を防ぐ水として医療現場で活用されていましたが、その殺菌・除菌効果をもたらすのが塩素であった事実を、私達は分析から突き止めたのです。そして、この塩素量と効き目の兼ね合いのもっとも良い、環境と体に優しい数値を割り出すことにも成功。今では、この機能水は美容業界からも注目されているようですね。空気においては、あるゼネコンから、シックハウス症候群を引き起こす建材や内装材の見極めが出来る方法はないかと依頼を受け、有毒な揮発性有機化合物を分析する実用的な手法を開発。これによって短期間で数値が求められ、最善の建材の選択ができるようになり、体に優しい家作りを可能とする提案ができました。そして、今はその研究をさらに発展させ、住環境の中でいい匂いだけを残して、煙草などの嫌な匂いを取り除く吸着剤を開発しようと、小田原、伊豆、平塚の竹炭や木炭を分析しているところ。いい匂いだけが漂う住空間を作るのが、今の私の夢です。また文化財というのは古銭。その成分を分析して、偽物か本物かを見極め、最終的には考古の研究者の鑑定や研究結果を摺り合わせて結論を出すというものです。

分析というのはもうまるで探偵気分。真実を解き明かす、ワクワクドキドキ感はたまりません。趣味はと尋ねられたら分析と即答。それくらいの魅力があるのです。


水に関する著書がたくさんある久保田昌治氏との共著『これでわかる水の基礎知識』
水の特殊な性質を理解する上で必要な知識をまとめたもの


机まわりは「犬」のぬいぐるみやカードでいっぱい。小さな犬のガラス細工は研究室を巣立った生徒からの贈り物