理学部 生物科学科
岩崎 貴也 助教
Iwasaki Takaya

研究分野 植物進化多様性学、植物生態学、生物地理学

生年/1982年
出身地/兵庫県三木市
血液型/A型
愛読書/歴史小説、植物図鑑や植物誌など
趣味/フィールドでの植物観察、卓球
休日の過ごし方/フィールド散策や読書
好きな食べ物/蕎麦、ラーメンなど。美味しいものはなんでも好きです

理学部 生物科学科 岩崎 貴也 助教

私たちの身の周りにある植物が、なぜ、いつから、どのようにして、
そこに生育しているかを解明しようとしています。

日本の豊かな生物多様性の成立過程を調べる研究

私たちの身の周りには多くの植物が生育していますが、それらがなぜ、いつから、どのようにして今の場所にいるか、皆さんは思い巡らせてみたことがありますか?私は研究によって、その謎を解き明かそうとしています。

日本は南北に長く、大陸からある程度隔離され、山が多くて降水量も多いといった地形・気候条件から、世界的にみても多くの生物種が分布しており、固有種の割合も高いです。また、最近の研究から、同じ種でも地域ごとに形態や遺伝子が少しずつ異なっていることが分かっており、日本列島内でも高い多様性があります。この豊かな生物多様性が、どのような歴史的・生態的メカニズムによって成立したかを解明することが目標です。これには、進化や分布変遷などの歴史的由来、環境との関係、他の生物との共生や競争といった相互作用、人間活動の影響など、さまざまな要因が複雑に絡み合って関係しています。そのため、野外調査や遺伝子解析、統計モデリング、地理情報システム解析など、多角的な視点からアプローチしています。

研究は野外調査、遺伝子解析などの室内実験、コンピュータ解析が3分の1ずつのバランスです。野外調査では、これまでに日本の全都道府県を3周以上しているほか、海外にも出かけて行きます。各地の自然を観察したり、美味しい名産品を食べたり飲んだりできることも魅力の一つです。

私は京都大学の理学部で学び、植物のほかに歴史や地理も好きだったので、これらを掛け合わせたような今の専門分野を研究テーマにしました。京都大学で修士、首都大学東京で博士課程に進んで研究を続け、学位取得後、千葉大学の先生に声をかけていただき、五葉松の保全に関する研究を行いました。その後、東京大学に移り、次世代シーケンサーを用いた遺伝子解析手法なども習得しました。神奈川大学に来る前は、京都大学の生態学研究センターに所属し、自分の研究を進めながら生態学についても学びました。東西を行ったり来たりしてきましたが、さまざまな専門の先生の下で勉強をし、また近隣分野まで含めた多くの研究者の方々と交流する機会を得られたことで、自身の知識や興味を大きく広げることができたと思っています。現在はそれらの経験を活かすことで、広い視点から新たな研究の開拓に取り組もうとしています。

現地での観察や調査から、自然生態系への理解を深める

主な担当科目の「生物科学実験Ⅰ・Ⅱ」では、顕微鏡観察やスケッチ、DNA解析やタンパク質定量などの幅広い内容について取り組み、生物学における観察の仕方や調べ方の基礎を学びます。「特別実習C(森林実習)」では、夏休みに富士山周辺で泊まり込みの実習を行います。富士山周辺は標高が高く、火山噴火の影響も残るため、湘南ひらつかキャンパスの周りでは見られない植物が多く生育しています。実際に現地で観察や調査を行うことで、地域間の環境・植物相の違いについて学び、自然生態系への理解を深めてもらいたいと考えています。

理学部生物科学科の学生の皆さんには、たとえ将来どんな職業に就いても、例えば生物科学関連のニュースを見聞きしたときなどに、その出来事の背景を解説できるような幅広い知識と多様な視点を身に付けて卒業してほしいと思っています。

勉強する楽しさを知り、教養を身に付けて人生を豊かに

大学で学ぶ内容を社会に出てから学び直すのはとても困難で、専門分野の先生から最先端の研究内容を聞けたり、分からないことを直接教わったりできるのは大学ならではです。そう考えると、この4年間にいろいろなことを積極的に学ばないともったいないと思いませんか?そしてその学びを通して、分からないことを放置せずに根気を持って突き詰めて考える力と、複数の視点から物事を多角的に考える柔軟性をベースにした学び方を身に付ければ、卒業後も生涯にわたって学び続けることができるでしょう。勉強して新しいことを知る楽しさを知り、それによって得た教養は、皆さんの人生をより有意義で豊かなものにしてくれるのではないかと思います。

植物図鑑や植物誌の一部
研究資料として所蔵している、植物図鑑や植物誌の一部。「日本の野生植物」(平凡社)や「樹に咲く花」(山と渓谷社)は、学部時代からずっと使っています

卓球のラケット
卓球を始めたのは小学生の頃。最近は忙しくて、なかなかラケットを握ることができないのですが、大事に保管しています