経営学部 国際経営学科
河内 智子 准教授
Kawachi Tomoko

専門分野 英語教育

出身地/各地を転々としましたが、実家は中学から横浜です
血液型/A型
趣味/映画鑑賞、観劇、テニス、海外旅行
子供の頃の夢/小学校の先生
尊敬する人/両親、祖父母、マザー・テレサ
愛読書/『哀愁の街に霧が降るのだ』(椎名誠)
休日の過ごし方/家族と過ごす
好きな映画/「マイ・フェア・レディ」「レインマン」「ラブ・アクチュアリー」など
好きな著名人/阿川佐和子、本木雅弘
好きな食べ物/チョコレート

経営学部 国際経営学科 河内 智子 准教授

“英語を読む”ではなく“英語で読む”ための
「多読」学習法を授業に取り入れています。

英語アレルギーを解消する「多読」学習法

おそらく多くの皆さんが、中学〜高校時代は「精読」を中心とした学習法で英語を勉強したと思います。英語学習における「精読」とは、難易度の高い文章を、わからない単語を辞書で調べたりしながら、日本語に訳して読んでいくことです。これに対して近年注目を集めているのが「多読」という学習法です。これは、たとえば絵本などのやさしい本を自分の興味とレベルに応じて選び、文字通りたくさん読みながら英語を習得する方法です。英会話と違って一人で自分のペースでできるので、誰にでも取り組みやすい学習法だと思います。

私は前任校で、この「多読」学習法のプロジェクトメンバーとしてプログラム作成に携わり、現在の担当講義にも「多読」を取り入れています。自分の好きな本を読めるため動機も高まり、リラックスして取り組めるので英語に対するアレルギーを解消することができ、学生からは「英語に対する苦手意識がなくなった」という声をよく聞きます。これまでの英語教育は“英語を読む”ことを目標にしていましたが、「多読」学習法によって“英語で読む”ことを目指し、本や映画を楽しんだり、人とコミュニケーションを図るための手段として英語がある、と捉えられるようになってもらいたいと考えています。

英語習得のカギは“続けること”です

現在の担当講義「スタディー・アブロードⅠ」は、カナダ、ヴィクトリア大学での夏期短期海外研修のための準備講座です。海外渡航の心構えやカナダの予備知識、ホームステイ先でのコミュニケーションや自己アピールに必要な英語の習得、異文化コミュニケーションの基礎を身につけることを目標にしています。経営学部対象の「上級英語」では、自分の興味や関心事・社会問題について自ら発信することを目標とする授業と、前述の「多読」の授業を担当しています。理学部対象の「初級英語」では同じく「多読」の授業を担当し、「上級英語」では科学に関連したトピックについて、“読む、聞く、書く、話す”という四技能の向上を目標とした授業を担当しています。「基礎英語」では、大学における英語学習の基礎となる基本の1300語の習得を目標とした授業を担当しています。英単語はやみくもに暗記するより文脈の中で覚えたほうが定着しやすいので、英単語の習得・定着にも「多読」は効果的です。

学生の皆さんには、英語学習をスポーツに例えてお話しすることがあります。例えばテニスの試合に勝つには、まず技術的な理論を知り、筋トレなどで基礎体力をつけた上で、ラリーや練習試合を重ねる必要があります。英語も同じで、文法や単語をきちんと学ぶと同時に、会話レッスンや多読などで実践を積み重ねることで本当の英語力が身につきます。加えて皆さんにお伝えしたいのは、語学の勉強は一生続くものだということ。特に英語習得には “継続”が欠かせません。けれど先生が教えてくれるのは大学までで、その後は自分で方法や教材を見つけて学習する必要があります。したがって、英語学習で一番大事なのは“自律した学習者”になることだと思います。そのためには、英語を自分が好きなものと結びつけるのが効果的です。本が好きなら洋書を、映画が好きなら洋画を、音楽が好きなら洋楽を、時事問題に興味があるなら英語のニュースを教材とすることで、英語学習の動機も高まり、“続けること”ができるでしょう。

目の前のことに一生懸命に取り組みましょう

私は子供の頃、将来は小学校の先生になりたいと思っていました。その後も教育に対する漠然とした興味は続き、大学の教育学科で学びましたが、一般企業でも働いてみたいという思いから、外資系の金融機関に就職しました。子供の頃に数年間海外で生活したため、英語を使う環境にもなじみやすく、新入社員の研修という業務を自分なりに楽しんでいました。けれど、この経験を通して社会に出た時に、日本人にとっていかに英語が重要であるか痛感し、また、自分が本当にやりたかったことに挑戦したいという気持ちが固まり、意を決して退職し、「英語教授法」を学びにニューヨークのコロンビア大学の大学院に留学しました。約1年半の滞在で修士課程を取り、帰国して前任校に英語教員として赴任し現在に至りますが、大学での勉強も留学も一般企業での勤務経験も今の仕事に非常に役立っています。

今皆さんにお伝えしたいのは、どんなことからでも学ぶことがあり、無駄な経験はないということです。若いうちは自分が将来何をしたいのか分からないという人が大半だと思います。私自身も、まさか自分が大学で英語を教えることになるとは思ってもいませんでした。ただ、はっきりとした将来の目標がない中でも、とりあえず目の前にあること(授業やサークル活動)には一生懸命に取り組みました。その結果、英語力をはじめ基本的な学問や一般教養の基礎が身につき、それなりによい成績を修めていたので後になって大学院進学への道を選ぶこともできました。「将来の夢が持てない」という人は、まずは目の前にあることに真摯に向き合ってみてください。例えばあまり興味が持てないと感じる授業ひとつとっても、何かしら学べることや、後々役に立つことが必ずあるはずです。そして、できるだけ多くのことに挑戦してみることをおすすめします。そうすれば、視野が広がり、自ずと何かしらの道が開けてくるように思います。

あらすじやキャストなどが掲載されている小冊子で「PLAYBILL」と呼ばれているもの ミュージカルやオペラが好きで、ニューヨーク留学中は、自宅から地下鉄で15分のところにあるブロードウエイに足繁く通った。これは、あらすじやキャストなどが掲載されている小冊子で「PLAYBILL」と呼ばれているもの

“『多読で育む英語力プラスα』(成美堂)は、「多読」の授業法に関する教員向けのハウツー本
前任校で「多読」学習法のプロジェクトメンバーとしてプログラム作成に携わった。それをまとめた共著『多読で育む英語力プラスα』(成美堂)は、「多読」の授業法に関する教員向けのハウツー本