経営学部 国際経営学科
高城 玲 教授
Takagi Ryo

研究分野 文化人類学、東南アジア(タイ)研究

出身地/宮城県
趣味/映画・映像鑑賞、旅行
子供の頃の夢/異国で暮らしてみること
尊敬する人/学生時代の恩師
愛読書/ジャンル問わず乱読
休日の過ごし方/近場の温泉めぐりや映画・映像鑑賞
好きな食べ物/ソムタム(青パパイヤのサラダ)、ガイヤーン(鳥の炙り焼き)などのタイ・ラオス料理
好きな国/タイ、ラオス

経営学部 国際経営学科 高城玲准教授

世界各地には、“当たり前”では想像もつかない
“多様な生のあり方”があるのです。

タイ農村部でのフィールドワーク

限られた地域の中で日々の暮らしに追われているとつい忘れがちですが、世界はとても広く多様性に満ちています。グローバル化とは言いながら、あらゆる場所で、私たちとは異なる環境や文化の下、たくさんの人々が毎日を暮らしているのです。それは一見当たり前のことであると同時にとても興味深いことだと思います。そこで、具体的にどのような場所でどのような人々が、どのように生きているかを調査・研究することが私の仕事になりました。

主に東南アジアのタイを研究対象としています。文化人類学の研究をする上で、実際に現地で生活しながら人々の暮らしや社会のあり方を考察する“フィールドワーク”という方法があります。私も、タイ農村部のある家庭に2年間お世話になりながら、フィールドワークを行いました。決して裕福な家庭ではありませんでしたが、家の一隅に寝泊まりさせてもらい、日中は地域を歩き回って撮影したり人々の話を聞いたりしながら調査・研究を重ねたのです。その家庭にとってみれば私は“働かない居候”のようなものですが(笑)、親戚のように温かく受け入れてくれましたし、現在でも交流は続いています。

フィールドワークは長い年月を要するとても地道な作業です。しかし、自分の足で現地を歩き、目で見て耳で聞き、五感で感じることが、異文化を知る最速にして最良の手段であることは間違いありません。この夏もメディア教材制作プロジェクトの一環として学生10名とタイのチェンマイへ調査・取材に行ってきました。講義の中だけではなかなか難しいのですが、自らのフィールドワークの成果をいかに効果的に伝えることができるか、と試行錯誤を重ねています。

異文化を知ること=他者を知ること

それでは、異文化を知るためには必ず外国に行かなければならないのか、というと決してそういう訳ではありません。世界のみならず日本国内にも、私たちの“ 当たり前”のルーティーン化した日常生活からは想像もつかない“多様な生のあり方”を見てとることができます。例えば新入生にとって大学はある種の異文化でしょうし、新しく知り合った人との触れあいも、立派な異文化間コミュニケーションとなります。日常の至る所に異文化は存在しているわけで、“異文化を知る”とは、つまり“他者を知る”ことでもあるのです。

担当講義「異文化間コミュニケーション」「国際コミュニケーション」は、語学を中心とする授業だと思われがちですが、文化人類学を背景にしながら、異文化(他者)理解に関して考える場となることを目指しています。“貧困を生きる人々”“ジェンダーを生きる人々”“移民の記憶を生きる人々”など様々な事例を基に、異文化理解全般へと議論を広げられるよう心がけて行きたいと思っています。

タイ農村部のフィールドワークで自ら撮影したスライド写真やビデオ映像
タイ農村部のフィールドワークで自ら撮影したスライド写真やビデオ映像と、日々の調査内容をメモしたフィールドノート。講義の生きた資料として効果的に活用したいと考えている

博士論文『タイ中部農村における相互行為の民族誌的研究』と国立民族学博物館での共同研究である共著『日常的実践のエスノグラフィ』
フィールドワークの成果をまとめた博士論文『タイ中部農村における相互行為の民族誌的研究』と国立民族学博物館での共同研究である共著『日常的実践のエスノグラフィ』(世界思想社)