経営学部 国際経営学科
林 悦子 教授
Hayashi Etsuko

研究分野 人的資源管理(製造業における戦略的技能形成)

出身地/東京都中野区
趣味/旅行(国内・海外とも ―― ひょっとすると現実逃避癖があるのかもしれません)
他に、美術(古今東西不問)・歌舞伎・古典落語鑑賞、相撲観戦。スキンダイビング(要・珊瑚礁の海+プカプカと浮くfloating gear)
子供の頃の夢/幼稚園の頃、バスガイドになりたいと言ったような遠い記憶がある
尊敬する人/何事に因らず、真面目に努力を続ける人。製造業で働く人たちにはこのタイプが多いのも、自分の専門と合致しているのかもしれない
愛読書/分野を決めず、乱読するタイプ。ただ、ひとりの作家の文体に慣れると、その著者の作品を読み続ける傾向あり。現在は司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読んでいる(只今第4巻目)。伊予松山の秋山兄弟、正岡子規も登場する日露戦争を舞台とした長編小説だが、確かな時代考証を基に、当時の国際的観点から、冷静な目で戦略と組織を扱う主題は、経営学に通じるものがある
休日の過ごし方/高齢の母が離れて暮らしているので、訪ねることが多い

経営学部 国際経営学科 林悦子教授

経営学は富士山と同じように裾野が広く、
日々刻々と動いているから面白い。

テイクオフの瞬間を感じて欲しい

「経営学総論」、「人的資源管理論」などの基幹科目では、受講生がまんべんなく経営学の知識をカバーできるように、基礎的な知識を軸に、そのときどきの新聞記事を用いるなどして、理論と実際の関連が分かるような授業構成を目指しています。一方で、選択科目の「国際比較経営論」では多少のフレキシビリティーを持って、年度ごとに最近の話題を選んで講義を行います。ちなみに2007年度後期は、2006年度の在外研究時に自分の目で見てきた実体験を基に、EUの東方拡大や、資源ブームに沸くオーストラリアとこれを牽引する中国経済等に焦点を当てました。教材にも英語のDVDや日本経済新聞の特集記事など、なるべくビジュアライズされた資料を使い、討論やレポートを中心に評価します。

本学の経営学部国際経営学科は、「国際感覚を磨きながら経営学の基本を身につけること」を目的としています。そこで3年次からのゼミでは、Managementという英語のテキストを基に、経営環境と企業、経営戦略と組織、経営情報とコミュニケーション、顧客満足へ向けてサービス向上をめざす経営努力、多民族社会における雇用平等の考え方など、今日的な話題を中心に考察し討論していきます。英語のあまり得意でなかった学生も、分厚いテキストを読みこなすうちに、みるみる読解力が身についていくものです。どんな学生にも、テイクオフの瞬間があるんです。それまで分からなかったことが急に分かるようになって、ふわっと離陸する瞬間がある。それは見ていて面白いですね。本人も「あ、ひょっとして分かるようになった?」と感じていると思います。「自分の中の何かが変わった!」と思えるよう、意欲を持って授業に取り組み、そして実際に変化を実感できる自分がいることを信じてほしいですね。

どんな経験も無駄になることはない

私はこれまでに衆議院議員の私設秘書や大学の副手、留学先のシドニーではアルバイトで観光ガイドなど、さまざまな仕事をしてきましたが、最近になってようやく自分がこれまでやってきたことの全てが無駄ではなかったなと思えるようになってきました。そもそも大学時代には文学部の史学科で日本美術史を専攻していて、卒論のテーマは鎌倉の仏像装飾法について。当時、大学の指導教授が鎌倉国宝館の館長であったことから、同館の協力を得て徹底的なフィールド調査を行いました。ひたすら自分の目で見て、その後、文献と比較対照しながら分析していくという実証研究ですね。その時身につけた研究手法は、その後、新たに経営学を学んで博士論文を書く時にも活かされました。

自動車産業について研究する場合も、仏像の装飾法について研究する場合も、フィールドワークという研究方法論的には同じなんです。また、観光ガイドの仕事をしていた時に覚えた、お客さんの注意をひきつけたり、観光名所を通る時にタイミング良く説明したりするテクニックは、学校での授業に役に立っていると思います。一見、関係ないことばかりやってきたようですが、いろいろな体験をしてきたからこそ、いろいろな引き出しが持てた。私は富士山が大好きなんですが、それは裾野が広いから。ビルのように高くても、ただまっすぐ上へ伸びているだけではあまり面白味はありません。反対に、幅広い裾野から頂上へ向かっていくのは形としても美しいし、そこにはいろんなエピソードが詰まっています。経営学も同じで、法学、経済学にとどまらず、心理学や社会学、文化人類学にいたるまで、本当に裾野の広い学問です。実際の経営も、グローバルに日々動いているものですからね。だからこそ飽きないでやっていられるのかもしれません(笑)。ちなみに湘南ひらつかキャンパスからは富士山がとてもキレイに見えるんですよ。

大ファンの魁皇の手形
相撲観戦が趣味。両国橋を渡る川風にのって漂う鬢付け油の香りや、風にはためくのぼりなど、東京の五月場所の雰囲気が一番好き。大ファンの魁皇の手形は宝物

博士論文“Skill Formation and Human Resource Development in Japan”
94年に発表した博士論文“Skill Formation and Human Resource Development in Japan”ゴーン氏就任以前の日産の生産現場についてまとめたもの。Total Production Managementなど、ヒトと機械が一体となった現場の技術・技能は、この時既に十分開発されていた