法学部 法律学科
山崎 公士 教授
Yamazaki Koshi

研究分野 国際法、国際人権法、人権政策学

生年/1948年
出身地/生まれは神奈川県大磯町。2歳から東京都渋谷区で育つ
血液型/A型
家族構成/妻、長男・長女(ともに20代の社会人)と私
趣味/ご近所の森のような公園での散歩。ドキュメンタリー書を読むこと。音楽(主にクラシックと日本の伝統音楽)を聴くこと
子供の頃の夢/オーケストラの指揮者
尊敬する人/津田梅子
愛読書/宮本常一『忘れられた日本人』(岩波文庫)、辻邦生『嵯峨野明月記』(中公文庫)、同『安土往還記』(新潮文庫) 、加賀乙彦『高山右近』(講談社)
休日の過ごし方/最近は、疲れを取るため昼寝など、家でグダグタしていることが多くなりました
好きな音楽/モーツァルト
好きな食べ物/牛肉、鰻
好きな国/ニュージーランド

法学部 法律学科 山崎公士教授

人権=人間の尊厳の尊重・保護については、
東西を問わずさまざまなところで語られています。

「人権」を文化人類学的視点から分析できたら・・・

私の研究テーマのひとつは、国内人権機関の国際比較と日本における人権救済制度の確立です。国内における人権救済制度を実質化するため、立法・行政・司法から独立した「国内人権機関」(人権委員会や人権オンブズパーソンなど)は、世界の100以上の国で設置されています。先進国でそれがないのは日本だけ。そこで、世界各国の国内人権機関を比較研究し、日本でどのような国内人権機関を新設すべきかについて政策提言を行っています。

それと少し関連するのですが、現在使われている「人権」という考え方は、もともと西洋起源のもの。そのためアジアでは、主に独裁国家の元首・指導者たちが「人権」という考え方によって自分たちの抑圧政治が批判されることを恐れ、人権思想はキリスト教信者による押しつけだと否定することがかつてありました。けれど本来、アジア固有の文化のなかにも「人間の尊厳」という観念はあるはずで、それに基づいたとしても彼ら独裁者は批判されるでしょう。問題は、そのための道具立てができていないことなのです。私の知り合いで、仏教哲学のなかで語られている人間の尊厳について研究を行っている人がいます。もちろんそれはヒンズー教やイスラーム教の教典のなかでも語られているはずです。こうした研究は散発的には行われているのですが、今後はそれを意図的につなげていかなければならないでしょう。

さらに私が興味を持っているのは、お伽話や昔話など口述で伝えられてきた物語のなかで語られている「人間の尊厳」について。法律学の視点からとともに、文化人類学的視点から「人間の尊厳」について研究し、両者を融合できたら・・・というのが、今の私の夢なのです。

国際法は人類の智恵として蓄積されてきたもの

私が担当している「国際法T・U」では、国家や国連など国際組織の間の法関係について、最新の出来事などを素材として講義します。陸のない国家はありうるか? 国家間の約束(条約)はどのように結ばれるのか? 国連安全保障理事会は国際紛争の解決のために役立っているのか? 国民の人権を侵害する抑圧国家に国際社会は武力介入できるのか? 鮭はどこの国のものか? 月はどこの国のものか? などなどについて、人類の智恵として蓄積されてきた国際法の観点から、わかりやすく解説します。

また「法学・政治学ゼミナールT・U」では、国際法の一分野である、国際的人権保障を扱う国際人権法について研究します。2年生向けのTでは、前期に国際人権法の基礎を学び、後期は、発展・グッドガバナンス、障害、失踪、先住民族、国内避難民、人身売買、多国籍企業、女性などなどのテーマについて、研究班ごとに取り組みます。3年生向けのUでは、後期に、現在日本で進行中の「障がい者制度改革」に向けて、障害者権利条約の観点から提言を行う研究に取り組む予定です。

「司会をする能力」は社会へ出てからの強い武器になります

大学時代は自分の人生への先行投資の期間です。一生のうちで最も自由時間の多いこの期間に、何かに打ち込んでみましょう。関心のある分野の書籍を大量に読む、ゼミに打ち込む、サークル活動に集中するなど、なんでもいいのです。自分色で主体的な大学生活を築き、自分の生き方を固めるきっかけとして、大学を活用してください。

私がひとつ大切だと思っているのは「司会をする能力」。わかりやすくいえば「いろいろな意見をまとめる能力」で、これは世の中に出てから決定的に必要になってきます。ぐしゃぐしゃにもつれた大勢の意見を整理整頓し、皆が納得するように筋道をつけていく。しかもそれをにこやかに、明るくできる。これはどんな人間関係においても役に立つ能力ですが、意外にできる人は少ない。だからこそ、就職活動などでも大いに武器になる能力なのです。そこで私は自分のゼミで、学生たちにこの「司会力」を身に付けてもらうことを目標にしています。毎回、学生たちが交代で司会を担当し、黒板にチャートなどでわかりやすく内容を記述したり、その日解決したことと未解決なことをしっかりと整理して報告書としてまとめるなど、かなり実践的に「司会力」=「物事を整理する力」を鍛えていきます。昔の教え子には、実際にテレビ局の集団面接時に自ら司会を買って出て、200倍近い競争を突破して就職を決めた学生もいるんですよ。

差別禁止法の国際比較に関する論文集『International Comparison of Anti-Discrimination Laws』
差別禁止法の国際比較に関する論文集『International Comparison of Anti-Discrimination Laws』。仲間と編集を手がけた一冊。この種の論文集は世界に三冊あるが、本書の評価は世界的にも高く、ハーバード大学やケンブリッジ大学の図書館にも収蔵されている

レセプションでジャカルタ州知事からもらった記念のメダル
1993年にインドネシアで開催された国連主催のワークショップに日本から唯ひとり、専門家として招請され参加した。その際のレセプションでジャカルタ州知事からもらった記念のメダル