法学部 法律学科
篠森 大輔 教授
Shinomori Daisuke

研究分野 相続法(特に、遺言執行者論、遺言の解釈に関する歴史的研究)

出身地/愛媛県松山市
趣味/読書。囲碁やバスケットボールも好きですが機会がありません
子供の頃の夢/路面電車の運転手
愛読書/『こころ』など夏目漱石の作品の迫力に引き込まれます
休日の過ごし方/近所で食事をしたり散歩したり。家族で過ごします
生年/1973年
血液型/O型
家族構成/妻、娘(2005年生)
好きなTV番組/ニュース番組、NHKスペシャル
好きな著名人/マジック・ジョンソン(元NBA選手。HIV感染を公表して1991年引退)
好きな食べ物/納豆以外何でも
好きな国/ローマ帝国

法学部 法律学科 篠森大輔 教授

自分の頭で考え抜くスタイルを身につけるのに、
法律学は最適な学問の一つ。

法は単なる手段・技術ではなく、長い歴史で培われる文化の一部

私は、「家族法」の講義を担当しています。家族法とは、離婚や相続など家族関係にまつわるトラブルを法的に規律するためのもので、民法の一部に主要な規定があります。

家族のトラブルに対処する手段は法律だけではありません。もしも、人生相談によって人間関係をうまく調整することができるのならば、それも一つの方法です(実際には、トラブルを抱えた人は法律によって問題を解決した場合の利害得失を計算に入れているとは思いますが)。

しかし、争いが激しくなってきた時には法律が表に顔を出します。この場面が講義の中心ですから、学生には、法適用の基礎を身に付けて、これと人生相談との違いを感じてもらうのが基本です。もっとも、これだけにとどまらず、家族と法の関わり合いを、基礎法学(法社会学、法史学、法哲学など)の側面から考察することも試みています。法は単なる手段・技術ではなく、長い歴史の中で鍛え上げられてきた文化の一部であることに気付いてもらいたいものです。とは言え、講義の限られた時間内ではなかなかここまではたどり着けないので、なるべく無駄話をしないで話を進めるようにしています。

また、自分の研究として、民法の中の相続法分野を中心に勉強しています。わが国の相続法研究の蓄積は財産法領域に比べると相当不足しており、実務を理論が追いかけているのが現状です。日本の民法は明治30年頃にドイツ法やフランス法を参考に立法されました。そしてドイツ法もフランス法もローマ法の影響を強く受けています。そこで、私は特にドイツの相続法とその根幹部分をなすローマ法を勉強しながら、日本の相続法上の諸制度の本質を再検討する作業をしています。ローマ法の研究にも力を入れているのはそのためです。

大学では「勉強の仕方」を身に付けてほしい

ゼミでは、民法の重要判例を検討します。その訴訟を取り巻く事実関係を細かく調査して、なぜそのような判決に至ったのか、そもそもなぜ争いが起こったのかまでも、自分自身で考えてもらいます。私が課しているハードルが高いためか、学生たちの間では「きついゼミ」と評判になっているようです。

私のゼミではインターネットの使用は禁止です。信憑性が定かでないネットの情報を鵜呑みにするのではなく、関連資料を自力で探し出して集め、それを読み込んで自分の頭で考えてほしいのです。幸いにして、本学には県内随一の蔵書数を誇る図書館があるのですから、これを利用しない手はありません!

学生たちを見ていると、大学での勉強を暗記に頼る人が多いのが気になります。専門知識それ自体は大学時代でなくても得られますし、社会人として大学で勉強し直す方法もあります。人生の中で必要に感じた時こそが勉強に最適な時であり、頭によく入る時なのです。それは家族法で言えば、離婚や相続など人生における修羅場の時なのかも知れません。

だから、大学では講義やゼミを通して、「勉強の仕方」を勉強してほしい。一つの問題をスジを追って自分の頭で考え抜くスタイルを身に付けてほしいと思います。法律学はこれを身に付けるのに最適な学問分野の一つではないでしょうか。もちろんこれが唯一の方法ではありませんが。大学で得た暗記知識は実社会ではほとんど役立ちません。しかし、身に染みついた勉強の仕方は、将来どのような仕事に就くにせよ威力を発揮すると確信しています。人間は一生勉強ですから。勝負はこれからです。

論文『債権者取消権と債権の回収』
学部4年生の時に、ゼミの課題として書いた論文、『債権者取消権と債権の回収』。原稿用紙100枚にまとめるのは大変だったけど、問題点が広がり楽しかった。担当教授より「迫力のある論文」と評価をいただいたことがきっかけで大学院に進み、今日に至る

『学説彙纂』
大学院時代、大枚をはたいて購入した『学説彙纂』(『ローマ法大全』の一部)。きれいに見えるのは使い込んでいないからではなく、必要なページをコピーして使っているから(笑)。ラテン語で書かれているものを自分で少しずつ訳し、研究資料として大いに活用している