法学部 自治行政学科
東郷 佳朗 准教授
Togo Yoshiro

研究分野 法社会学

生年/1967年
出身地/熊本県八代市
血液型/O型
趣味/旅行(これまでゼミの学生を連れて沖縄、屋久島、白神山地、水俣、四日市、足尾等を訪れました)
尊敬する人/田中正造
愛読書/法学の入門書として末弘厳太郎『役人学三則』(岩波現代文庫)を、法社会学の入門書として同『法学入門』(日本評論社)をお薦めします
休日の過ごし方/卓球観戦(卓球部の部長なのでときどき応援に行きます)
好きな映画/宮崎駿のアニメーション
好きな音楽/ブルックナーのシンフォニー
好物/日本酒(とくに純米酒)

法学部 自治行政学 東郷佳朗准教授

法と社会は密接不可分。
自分の生活と法との関係を考えることが法社会学の第一歩。

社会あるところ、法あり

私は、学部の専攻科目として、法社会学を担当しています。

民法学、刑法学、憲法学等の法律科目が「実用法学」と呼ばれるのに対し、法社会学は、法史学、法哲学などとともに「基礎法学」と呼ばれる分野に位置づけられます。

両者の関係は、医学における臨床医学と基礎医学の関係に似ています。臨床医学は患者の病気やけがを治療することを目的としていますが、そのためには、解剖学、生理学、病理学等の基礎医学の助けを借りて、人体のしくみを熟知することが不可欠です。

同様のことが実用法学と基礎法学についても言えるでしょう。たとえば、民法学は、民法典の解釈を通じて人間の紛争解決に資することを目的としていますが、そのためには、紛争が発生する社会的背景や法が機能する社会的基盤を理解しておく必要があります。ここで、法と社会の関係を研究対象とする ―― 法を社会現象として把握する ―― 法社会学が役に立つのです。

「社会あるところ、法あり」ということわざが示すとおり、法と社会は密接不可分の関係にあり、したがって、社会に対する認識を欠いたままで法を十分に理解することはできません。これに関して、ドイツの法学者・カントロヴィッツは、「社会学なき法学は空虚であり、法学なき社会学は盲目である」と述べていますが、むしろ、ここでは「法学なき社会学は空虚であり、社会学なき法学は盲目である」としたほうが的確かもしれません。もちろん、「法学」を実用法学に、「社会学」を基礎法学に置き換えても同じことです。

法が自分の生活とどうかかわっているかを考えることが、法社会学の第一歩です。授業では、教材に新聞記事を用いるなど、今、現に社会で起きていることをトピックとして取り上げ、それについて学生に自分なりの意見をまとめてもらうようにしています。

教えることは学ぶこと

「教えることは学ぶこと」ということわざがありますが、実際に教壇に立ってみると、まったくそのとおりでした。教員が授業を通じて学生に教えることができるのはごく限られたことでしかなく、私の場合など、逆に学生から教わることのほうが多いような気がします。だから、「先生」と呼ばれるのはどうも苦手です。「東郷さん」と気軽に呼びかけてください。

たとえば、昨年、教職課程の学生の教育実習先を訪問する機会があり、その際に授業を見せてもらったのですが、大変勉強になりました。実習生は皆、教壇に立つのは初めてのはずなのにとても落ち着いていて、しかも自分の言葉で生徒たちに語りかけています。中には、一方通行にならないよう生徒たちの反応に気を配りながら授業を進めていた人もいて、いたく感心しました。教育はコミュニケーションが基本であり、教師が自分ばかり分かってしゃべっていてもそれが教え子に伝わっていなければ意味がない、という当たり前のことを彼ら・彼女らから教えられ、わが身のいたらなさを深く反省したものです。

この例からも分かるように、神奈川大学の学生は非常に高い潜在能力を秘めています。したがって、皆さんには、大学の授業だけで満足することなく、いろいろなことに意欲的に挑戦して、自分の可能性を育んでほしいと思います。

渡辺洋三先生の著書
渡辺洋三先生の著書『法を学ぶ』。大学2年生の時、先生のゼミに所属したことが法社会学の道に進むきっかけに。残念ながら昨年(2006年)、84歳で他界されましたが、あらためて先生の存在の大きさを思わずにはいられません

神奈川大学体育会卓球部が出場した大会のパンフレット
神奈川大学体育会卓球部が出場した大会のパンフレット。私の宝物は「神大卓球部」です(2005年度より部長)。男子は、先月(2007年9月)の関東学生卓球リーグ戦(3部Bリーグ)で慶應義塾大学を破って優勝し、念願の2部昇格を果たしました。応援よろしくお願いします