人間科学部 人間科学科
小倉 乙春 教授
Ogura Otoharu

研究分野 スポーツ経営学、スポーツ社会学、健康教育

生年/1953年
出身地/東京
血液型/A型
家族構成/3名(妻、娘)
子供の頃の夢/医師(医療を通して地域に役に立つ)
尊敬する人/学生時代、会社勤務時代、学会関係でお世話になった内外の多くの先輩・後輩の方々
愛読書/文化や地域を比較して深い洞察に富んでいる書籍やレポート、プレゼンテーション資料は、英語で書かれたものを含めて大好きです
趣味/大昔はスキーとテニス。現在は軽スポーツ(ウォーキング、筋持久力トレーニングなど)、クラシック音楽鑑賞(娘がピアニストなので付き合っています)
休日の過ごし方/積極的に人に会う。最新情報を求めてネットサーフィン
好きな映画/海外出張の際に飛行機内で鑑賞するのが唯一の機会。直近では
「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」が印象に残ってします
好きな音楽/現代ジャズ(ジョン・コルトレーンなど)

人間科学部 人間科学科 小倉 乙春 教授

楽しんで行うスポーツ・プログラムは、
学生の成長を支援し、汎用力を育みます。

スポーツは社会生活と多様に関わる大きな文化現象

スポーツは人間の生活の中から生まれ、多様な歴史的・社会的事象を起こし、独特の文化を築いてきました。現代のスポーツは、小学校の運動会からオリンピックに至るまで、政治・経済・教育などを含む、私たちの社会生活のさまざまな側面と関連する大きな文化現象となっています。

私が講義を担当する「スポーツ文化」「スポーツと経済」では、歴史的変遷を捉えつつ、文化的・経済的な視点を通してスポーツを理解し、スポーツ政策や施策を具体的に考えていきます。また、「レジャーと産業」では、レジャースポーツ産業を経営的な視点から学習し、事例を通してその実態と先端企業の取り組みなどを学習します。また、「外国語文献講読」では、さまざまな検索方法を学び、ウェブサイトから興味あるスポーツ関連の情報を英語で取得する授業を行います。

いずれの授業もこちらからの一方通行にならないよう、発表の機会を設けるなど、なるべく参加型にするよう心がけています。大教室の講義でも、時にはグループ分けをしてその中で発表し合うなど、学生間で交流を図れるような工夫もしています。

本来、スポーツは誰もが平等に楽しめるのもの

私は理工学部の電子電気工学科に入ったものの、あまり興味を持てずに大学生活を過ごしました。そして、卒業後に英語と経済学を学ぶつもりで渡ったアメリカでレジャー・レクリエーション学に出会い、1から学びました。

人生の総時間は、人生80年として換算すれば約70万時間。そのうち一番多くを費やすのはおそらく余暇時間です。ですから、レジャー・レクリエーション学も、文化、芸術、スポーツ、自然環境、環境教育、公園設計から街づくりに至るまで、実に多岐にわたりました。アメリカで学んだ後、私は日本のフィットネス業界で、企画や運営に長らく携わりました。

日本で「スポーツ」と言えば、サッカーやバスケットボールなど、いわゆる「競技スポーツ」を思い浮かべる人が多いと思います。トーナメント戦の頂点に立つことを目指し、努力と根性のイメージもあるかもしれません。学校体育の授業でスキルで評価を付けられ、スポーツ嫌いになる人もたくさんいます。けれども、広義ではスポーツとはフィジカルアクティビティ(身体活動)であり、スキルや得意不得意に関係なく、誰もがもっと平等に楽しむものなのです。

現在、アメリカの多くの大学が、学生支援の一つの機能として、一般学生向けにレクリエーショナル・スポーツ・プログラムを学内で導入しています。スポーツを楽しみながら、コミュニケーション能力やマネジメント、リーダーシップや自己管理など、学生の心身の成長を支援することを目的としており、そこにはさまざまな「交わり」が生まれます。

私はこれまでの職務経験も活かしつつ、「交わりとスポーツ文化」をテーマに、スポーツから学ぶマーケティングや、学生成長支援としてのスポーツの在り方などを研究し、活用を模索しています。

ゆるくて弱い人的ネットワークが最強である

スポーツに限らず、サークル活動やアルバイトなど参加型体験によって、人間関係形成力、自己理解・管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力など、社会人としての基礎力が身についていきます。学生時代にぜひさまざまな体験をして、成長につなげてください。成長は「学び」と「体験活動」の両輪で育まれるものです。体験の中にたくさんの学びがあるということを理解していなければ、なんとなく体験して終わってしまうので、「学び」と「体験活動」がそろって初めて、自分の成長の糧になるということを意識して取り組むことが大切です。

また、ぜひおすすめしたいのが、ゆるくて弱い人的ネットワークづくりです。結びつきが強い関係は時間の経過とともに閉鎖性を生み、排他的になりがちです。そうなると、多様なニーズや情報が入らなくなり、結果として問題解決を促進するネットワークにならないこともあります。一方、たまにしか会わない「ちょっとした知り合い」からのほうが、普段から会う人からよりも有益な情報が得られると、最近のコミュニティ科学では言われています。学生のうちに、弱い人的ネットワークを広げておくと、将来、きっと自分の支えとなってくれるはずです。

筑波大学研究生時代の恩師、池田勝先生の編著『生涯スポーツの社会経済学』(杏林書院)
筑波大学研究生時代の恩師、池田勝先生の編著『生涯スポーツの社会経済学』(杏林書院)。2002年に出版され、私も21章の「フィットネス産業動向」の執筆を担当。わずか6カ月でしたが研究室メンバーとして認めていただき、今も研究室の大きなネットワークの恩恵にあずかっています

エジンバラ城を訪れた時購入した絵葉書
1981年にサマー海外プログラム「スコットランドのレジャー活動研究」(3単位)に参加し、エジンバラ城を訪れた時購入した絵葉書。ちょうどチャールズ皇太子とダイアナ妃のロイヤルウェディングの年で、ロンドンで記念切手も購入しました