人間科学部 人間科学科
近藤 昭一 教授
Kondoh Shoichi

研究分野 関係性の生徒指導、学校経営と危機管理、教師の資質能力の育成

出身地/長崎県
家族構成/息子2人の父
子供の頃の夢/月光仮面、野球選手、相撲の力士
尊敬する人/一隅を照らす人すべて
愛読書/司馬遼太郎、高橋克彦、北方謙三他の歴史小説や推理小説
趣味/古城・古戦場巡り、ジビエ料理から蛤のお吸い物まで料理百般
休日の過ごし方/朝食から夕飯まで料理をして、早めの晩酌をして、刑事ドラマを鑑賞
  好きな映画/シャーロックホームズなどのミステリーものや社会派の映画
好きな音楽k.d.lang、シベリウス・交響詩「 Finlandia 」、ハイドン・弦楽四重奏曲第53番「ひばり」
好きなTV番組/「刑事フォイル」「シャーロック」「くりぃむクイズ・ミラクル9」
好きな食べ物/嫌いなものはありません
好きな国/もちろん日本

人間科学部 人間科学科 近藤 昭一 教授

教師とは、自分の人間性を鍛えていける
非常に面白い仕事だと思います。

現代社会に適した生徒指導や、教師の資質能力の本質を学ぶ

私は教員として横浜市の公立中学校に22年勤め、同市教育委員会の生徒指導担当部長、教育センター所長、市立中学・高校の校長を経て、大学で教鞭をとっています。現在は「関係性の生徒指導」「教師の資質能力の育成」といったテーマについて、教師を目指す学生の皆さんに講義しています。また、学校経営や危機管理について、これまでの経験や研究から得た知見を新聞記事や著書にまとめたり、講演を行ったりしています。

担当講義の「生徒指導論」では、現代社会に適した生徒指導について考えます。生徒指導はかつて、身なりや生活態度を厳しく指導する行動規制に重きを置かれていましたが、いじめ・暴力・不登校・ネット依存・ひきこもりといった課題を抱えた現代では、子供たちの成長力を育て、自己実現を促すためのはたらきかけと捉えられています。私は、子供たちが相手を大切だと思えるような関係性を築くことで自分自身も大切にすることができるようになり、それが成長・自己実現の礎になると考えています。このことをもとに「関係性の生徒指導」として理論化しています。子どもたちに向き合う教師自身が自らをさらけ出して、相互の関係性を深めることが重要です。教師の人間性は子どもたちの成長の糧になるはずです。講義のグループワークでも、学生同士がお互いに話をしながら自己開示する演習などを行っています。

「教職論」の講義では、現代社会で求められている教師像と、教師の資質能力の本質について考えます。教師は、知識や技術を身に付けるだけでなく、子供を取り巻く社会環境を見据える目を持ち、何をすべきか考えなければなりませんし、自分の人格を見つめ、人間性を養い続ける職業なのです。この授業では、教師としての自己開発への手立てを修得・実践できる教師力の育成を目指します。

「教育実習指導TおよびU」は、教育実習を確かなものにするために、知識・技能の修得、模擬授業による実践力の修得に取り組み、実習への準備と事後の振り返りを行って、教師としてのキャリア形成につなげる講義です。

波風を立てることを恐れず、物事にぶつかってほしい

私自身は、高校を卒業するころから、将来は教師になりたいと考えていました。故郷から東京に出てきて大学の夜間部に入り、日中はフルタイムのアルバイトで働く学生でした。卒業後、横浜市の公立中学校の社会科教員になり、2校目は志願して、生徒の問題行動が多い、いわゆる「荒れた中学校」に転勤しました。生徒指導に関心を持つようになったのは、この経験がきっかけです。大人に背中を向ける子供たちに振り向いてもらうには、どのように指導すればよいのか、生徒との関わり方を考え悩み抜いた6年間でした。辞めようと思ったこともありましたが、自らを見つめ直し、なんとか踏ん張ったことで、教師とは、人間性が変わるような経験ができる面白い仕事だと思えるようになりました。今の自分があるのは、この6年間があったからこそで、当時の生徒たちとは今でも交流があります。

最近の若い世代の風潮は同調圧力が強く、波風を立てることを避ける傾向があるように感じます。しかし、特に教師を目指す学生の皆さんは、臆せずに物事にぶつかって、その葛藤や共感の経験から学び、社会の役に立ち、人々に尽くせることを幸せと感じることのできるような自己を形成してほしいです。今もし、何か不満や疑問があるなら、まずはぶつかってみることです。そうすればきっと何かを学び、何かが変わるはず。人や社会と関わりを持たなければ、自分を成長させることはできません。そして、いかに自分らしく生きるかを、貪欲に追求してほしいと願っています。

学士論文と資料の『萬葉集』
仏教思想が古代人にどのように受け入れられたかを考察した学士論文と資料の『萬葉集』。働きながら論文を書くのは苦労しましたが、資料と本が山のように積まれていた下宿の部屋の光景は今でも忘れられません

『モバイル社会を生きる子どもたち』(時事通信社)と、『子どもの危機と学校組織』(教育出版
教育畑を歩いてきた知見や、その経験から見えてきた課題を著書にまとめています。初めての著書『モバイル社会を生きる子どもたち』(時事通信社)と、『子どもの危機と学校組織』(教育出版)です