人間科学部 人間科学科
齊藤 ゆか 准教授
Saito Yuka

研究分野 生涯教育、ボランティア・NPO

出身地/ 神奈川県川崎市
血液型/О型
家族構成/子ども3人(中学生の男女2人と2歳児)と夫、ウサギ
子供の頃の夢/宇宙飛行士、小学校教員、アナウンサー
尊敬する人/ 大学時代の恩師
愛読書/ エーリッヒ・フロム『愛するということ』 神谷美恵子『生きがいについて』
趣味/ キャンプ、温泉めぐり、ウサギの餌(雑草)採りと観察
休日の過ごし方/生涯学習に関わる仕事、子どもと遊ぶ
好きな映画/「フォレスト・ガンプ」「のだめカンタービレ」
好きな音楽/ヒーリング系ミュージック
好きなTV番組/「世界一受けたい授業」「世界の村で発見!こんなところに日本人」
好きな著名人/マザー・テレサさん
好きな食べ物/甘いもの
好きな国/東南アジア、オーストラリア

人間科学部 人間科学科 齊藤 ゆか 准教授

ボランティアは、未来を創る活動。
多様な人と出会い、チャレンジを重ねながら、自分の生きる道を見つけてほしい。

ボランティア活動は、「生の構造」を考える手段になります

私の研究テーマは「ボランティアを通したアクティヴライフの構築方法論の開発」。簡単にいえば、一人ひとりが豊かで充実した人生を送る一手段として、「誰かの役に立つ」ことを地域生活にどう取り入れるか、という研究です。

現在、「潜在的ボランティア」層は人口の4割ほどいます。彼らは、「誰かの『役に立ちたい』けれど、ボランティア活動を自ら積極的に手を伸ばすほどではない」という「潜在的ボランティア」です。彼らが一歩踏み出し、能動的な活動に参加・参画していくためには、どんな条件設定や環境づくりが必要なのか、ということが目下の研究課題です。これは、博士論文の「ボランタリー活動とプロダクティヴ・エイジング」につながる研究です。

たとえば、多くのボランティアは声かけがないと活動に参加しません。誰かからの「参加しない?」という誘いを待っています。しかし、一度活動に参加してみると、多くの出会いと学びの世界が広がります。お手伝い感覚でボランティアをする人もいれば、企画や運営に関わるボランティアまで多様な参画の段階があります。その人のライフスタイルにあったバリエーションを増やしていくことも大切です。

実は私は院生時代(3年間)に二人の子を授かり、前任校の在職中にはさらに三人目の子が生まれました。女性研究者として、仕事と子育てに奔走する毎日です。ちょっとした合間、誰かが子どもを見てくれたら助かるのになぁ、と思うことがあります。

これからは、時間的なゆとりのあるシニアと子どもとがジョイントできる「助け合い」の仕組み、つまり世代間交流システムを創り上げていきたいです。

授業では「なぜ」にこだわり、課題解決策の提案までを目指す

担当授業の『ボランティア学習論』では「人はなぜ人を助けるのか」「今、若者にボランティアは必要か」「どんな社会的課題を解決すべきか、どのように行うのか」など、「なぜ?」にこだわって生活や地域の課題に向き合い、グループ協議を大事にしています。なかなかアクション出来ない学生には、現場で活躍する起業家やNPOなどの活動家をゲストスピーカーとして授業に招き、出会いの機会をつくります。

神大ではボランティア活動を「学生の成長戦略」に位置づけていて、学校側の支援が厚いのが特徴です。震災ボランティアは5年間も続けていますし、学生運営のボランティアセンターもあります。さらに、教員を目指す学生向けの学校ボランティア支援(JYSP)も充実しています。本学に着任して特に驚いたのは、神大には「学生チャレンジに最大100万円出します」というプロジェクトがあるということです。こういった仕組みをうまく活用した授業展開も考えています。

一方、『生涯学習論』では、「人はなぜ学校を卒業しても学び続けるのか?」をテーマにして授業を展開しています。学生の大半は大学1〜2年生(中には院生も)で、将来を多方面で模索する意欲的な学生ばかりです。授業では「なぜ人は学ぶのか」という問いからはじめ、「人はどういうことを生きがいにしようとしているのか」「地域にはどんな課題があり、学習や活動を支援することによって、どんな解決ができるのか」「それを実現するための仕組みはどうやったら作れるのか」など、支援者としての実践力・チーム力を養います。

「喜ぶ顔が見たい」の純粋な気持ちがボランティア活動へとつながる

ジッとしていられない人は、ボランティアに向いています。

「人の喜ぶ顔を見たい」「誰かとおしゃべりしたい」「〜に挑戦してみたい」など、シンプルな動機でいいのです。

とにかく学生たちは、国内外のフィールドに出て、もっとチャレンジしていくべきです。自分と異なる境遇の人と積極的に出会ったら、どんなに面白い学生生活になることでしょうか。大学で学んだ知識、技術を地域や地球の課題解決に役立てながら、社会貢献を行うボランタリー活動は、自分の世界を拡げてくれます。若い学生の願いや夢に対して、大人たち(行政、NPO、企業など)は寛容です。そこでは失敗も許されているのです。

活動を重ねていくと、どんな人でも「大切な存在なんだ」ということにも気づき、深く理解することができます。ボランティアは「人が生きる(自己存在の意義)」、すなわち「生の構造」を考えることに役立つのです。

小さな活動でもよいと思います。「おもしろい」、「おかしいぞ」という思いを巡らせるだけでなく、自分たちで企画立案し、実行してみることが大切です。こうした活動の積み重ねは、人や組織、地域の環境や文化、社会を変革させる力になります。

私はこうした未来を切り拓こうとする学生を応援しています。

『ボランタリー活動とプロダクティヴ・エイジング』(ミネルヴァ書房)
博士論文を自分で出版社へ持ち込み、書籍として出版した『ボランタリー活動とプロダクティヴ・エイジング』(ミネルヴァ書房)。日本NPO学会で研究奨励賞を受賞

時計
10年程前、アメリカのペンシルバニア州立大学で、世代間交流プログラムのスタディツアーに参加した際のお土産として、母にプレゼントした時計。その後、母が癌で急死したため形見になった