外国語学部 英語英文学科
遠藤 寛文 助教
Endo Hirobumi

研究分野 ヨーロッパ史・アメリカ史、政治学、地域研究

出身地/東京都
子供の頃の夢/新聞記者(中学生の頃)
尊敬する人/大学・大学院時代の先生方
愛読書/カント「啓蒙とは何か」(大学生のときに勇気をもらった本です)
趣味/弓道、ギター、長距離ウォーキング
休日の過ごし方/眺望のきく公園のベンチで本を読みます
好きな音楽/スピッツ
好きな食べ物/葵煎餅(静岡名物)、かんころ餅(五島名物)

外国語学部 英語英文学科 遠藤 寛文 助教

多様なルーツを持つ人々で成り立つ複雑なアメリカ社会。
その建国の歴史や思想について研究しています。

アメリカ的理念が生まれた歴史的背景を探る

私は建国期アメリカの歴史と思想を研究しています。2001年にアメリカで同時多発テロが起こり、日本では、アフガニスタン戦争への派兵について論争が巻き起こっていました。当時私は中学〜高校生で、そんな社会情勢のなかで日本のナショナリズムについて興味を持ち、自分なりに勉強していました。大学に入って、授業でアメリカのナショナリズムに関する本を読み、日本のそれとは大きく性格の異なることに驚きました。アメリカの政治や思想に強く惹かれていき、もっと知識を深めたいと大学院で勉強を続けました。そこで先生方の勧めもあり、アメリカの理念が形づくられていく建国期の歴史と思想を専門的に研究してみようと決めたのです。

18世紀の頃、アメリカはイギリス帝国の一部でした。革命を経て独立しますが、19世紀初頭になるとアメリカの人々は、自国が再びイギリスに乗っ取られてしまうのではないかという不安を感じるようになります。そしてイギリスやヨーロッパを否定し、そのつながりを完全に断ち切ろうとする動きが強まります。この動きは「アメリカニズム」とも呼ばれていますが、私はその歴史的な背景を探っています。もともとアメリカは、世界各地から渡ってきた多様なルーツを持つ人々で成り立っています。そのせいもあってアメリカ社会には、外からやってきた人間によって自分の居場所を奪われてしまうのではないかという不安が常にあるわけです。「アメリカ人」というヴェールの裏側にある複雑な感情をくみ取らなければ、アメリカ社会を深く理解することはできないと感じています。

説得力のある文章を書く力、相手に伝える力を養う授業

現在担当している「基礎研究I・II」では、受講生全員に課題文献を読んできてもらい、毎週レポート報告を行っています。3グループに分けて担当を割り当てているので、3週に1度は順番がまわってきます。この授業のポイントは、自分が書いた文章を人の前で読むことです。他学生からの質問や批判も浴びることになりますし、学生はプレッシャーを感じると思いますが、就職活動にしても将来どんな仕事をするにしても、自分の考えをしっかりとした文章にまとめたり相手に伝えたりする力が必要で、このトレーニングは必ず皆さんのためになると信じています。私も大学時代、毎週一冊読んでレポート報告するというハードな授業を受けましたが、留学先のアメリカの大学院でコースワークを受ける際に大変役立ちました。

課題文献は、学問に向き合う姿勢について考えさせられる『啓蒙とは何か』や初学者向けに書かれた『ナショナリズム入門』などの本を選んでいます。今は「アメリカのナショナリズム」をテーマに読み進めていますが、同じ本でも読む人によってこれだけ受け止め方が違うものかと驚かされます。皆さんには、自分が感じたことを元に自分の頭で考えた個性のあるレポートを書いてほしいです。大学の学びに正解はないですし、自由に書くということは案外難しいものですが、この授業を通して人を説得できる文章をきちんとした日本語で書く力を養ってもらいたいと思っています。

自分が本当に「おもしろい」と思うことを探し求めて

高校までと違って、大学で何を学ぶかは皆さんの自由です。他人の評価を気にしたり、社会の風潮に惑わされたり、教師の顔色をうかがったりするのではなく、自分が本当に「おもしろい」と思えることを探し求めてください。興味を持ったことならジャンルにとらわれず何にでも取り組んで、見てみる、聴いてみる、読んでみる、やってみることです。私も学生時代はインドを旅したり、短期留学先のアメリカでボランティアをしたりしていました。自分の知的好奇心に正直に行動できる人は、高い推進力を備えている船のようなもので、多少の荒波が来てもブレることなく前へ進むことができると思います。


中学〜高校時代は軽音楽部のバンドでギターを担当していましたが、院生時代にアコーディオンを始めました。公園や路上で練習していると、なぜかご高齢者に評判がよく、リクエストに応えて演奏しています


弓道は中学〜高校の部活動から、大学の愛好会まで続けていました。一般的に金属製の矢を使うことが多いのですが、これは竹矢です。作法を重んじる武道と自由度が高い音楽の両輪で、学生時代はバランスをとっていたのかもしれません