外国語学部 英語英文学科
上 英明 助教
Kami Hideaki

研究分野 アメリカ合衆国の歴史と文化、主にキューバ共和国との関係

出身地/山梨県
子供の頃の夢/プロサッカー選手と大学教員とを同時にしたかった
尊敬する人/両親
愛読書/ドストエフスキー作『罪と罰』と『カラマーゾフの兄弟』、トルストイ作『戦争と平和』、セルバンテス作『ドン・キホーテ』、ガルシア・マルケス作『百年の孤独』、スタインベック作『怒りの葡萄』、 夏目漱石作『吾輩は猫である』など
趣味/サッカー(仕事に追われて休業中)、旅行
休日の過ごし方/基本的には授業の準備をしているか、研究を進めています(時間があれば、友人と会ったり、旅行したり、温泉に入ったり)
好きな映画/「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」「モーターサイクル・ダイアリーズ」「戦場のメリークリスマス」「シンドラーのリスト」「怒りの葡萄」「七人の侍」
好きな音楽/YouTubeで手に入る洋楽を作業曲として聞いています。あとは1990年代から2000年代の邦楽(懐メロ)
好きなTV番組/最近観ていたのは「Hell's Kitchen」というアメリカの番組と「Aquí no hay quien viva」というスペインの番組です
好きな食べ物/蕎麦、寿司、チョコレート

外国語学部 英語英文学科 上 英明 助教

好きなサッカーを通じて中南米の人たちと交流し、
それを機にアメリカとキューバとの関係に興味が湧きました。

客観的な視点から、アメリカとキューバの関係を考察

海のない山梨県で育ったので、見知らぬものへの好奇心が強かったのかもしれませんが、子供の頃から海外に興味がありました。大学に入り、第二外国語にスペイン語を選択したことが、「アメリカ合衆国(以下、アメリカ)とキューバ共和国(以下、キューバ)の関係」について、研究を始めたきっかけになったと思います。夏休みを利用してカリフォルニアへ短期留学をした私は、スペイン語を勉強していたおかげで、好きなサッカーを通じて中南米から来ている人たちと交流することができました。その時彼らとの話から、"アメリカから見た中南米と中南米から見たアメリカの違い"に気づき、掘り下げてみたくなったのです。

アメリカとキューバは2015年に国交回復しますが、そもそもなぜ半世紀もの長きに渡って対立しているのかを、疑問に感じていました。それを解くため、アメリカとキューバの関係を博士論文のテーマとし、資本主義と共産主義という冷戦的対立や、西半球における大国の覇権政策と、カリブ海の小国が起こした革命運動が衝突するという南北問題について考えました。また、キューバ革命に反発する反革命勢力がアメリカの政治に参加したことに着目し、移民と外交がどのように交錯するのか、という新しいテーマにも取り組みました。

現在は、キューバを含め中南米から流入する多くの移民たちが、アメリカ社会をどう変えていくのか、といったテーマにも取り組んでみたいと考えています。キューバとの関係はアメリカの歴史や文化を語るうえで重要なトピックですが、日本人の私が客観的な視点から考察することで、面白いアプローチができるのではないかと思っています。

失敗を恐れず、失敗と向き合い、失敗から学ぶ

現在の担当講義「英語文化概論B」では、1・2年生を対象に南北戦争以降のアメリカを扱います。授業で「アメリカといえば最初に思い浮かべるものは?」と質問すると、多くの学生が「自由」に関連する事柄を挙げます。そこでこの言葉をキーワードにアメリカの姿を捉えながら、歴史と文化について理解を深めてもらいたいと思っています。また、3・4年生を対象にした「アメリカ対外関係史」と「アメリカの移民と歴史」も担当しています。前者では、「アメリカの世紀」と呼ばれた20世紀を扱い、アメリカとその外の世界との関係を詳しく見ていきます。後者は、アメリカに入ってきたさまざまな移民集団とその沿革を振り返り、アメリカ社会の文化的多様性と、そうしたものを受け入れながら、ひとつの国家として成立している政治的統合の動態を分析します。

大学生活で皆さんに経験してほしいのは、失敗から学ぶことです。思い返せば、私の4年間の学部生活は失敗の多いものでした。苦手な英語を克服しようと短期留学しましたが、満足できる成果は得られず、サークル活動や人間関係も順調とはいえませんでした。演習授業では報告発表の出来が悪く「何のために大学に来たのか」と先生に叱られたこともあります。失敗自体は決して素敵なものではなく、泣きたいほど辛いこともあります。けれど、そのたびに深く考え、学ぶことができたように思うのです。何が間違っていたのか、次はどうすればいいか、と悩んでいるうちに人は成長するのかもしれません。皆さんも、大学4年間という貴重な時間に、失敗を恐れず新しいことに挑戦し、失敗と向き合い、失敗から学んでください。そうすればきっと、卒業するときにひとまわり大きく成長しているはずです。

研究の道に入るきっかけとなった本
大学院修士課程時代の恩師である、古矢旬先生の著書『アメリカニズム―「普遍国家」のナショナリズム』(東京大学出版会)。研究の道に入るきっかけとなった本です

風車とドン・キホーテの絵
風車とドン・キホーテの絵。父が部屋に飾っていたものを譲り受け、今は大学の研究室に置いています。スペインが好きで、仕事の合間にこの絵を眺めると和みます