外国語学部 国際文化交流学科
鈴木 幸子 准教授
Suzuki Yukiko

研究分野 コンテントベース・インストラクションとコンテントとしての観光英語を組み合わせたアプローチ、および実務英語

出身地/東京都
家族構成/夫(PLUS犬がいたらなぁ)
趣味/テニス、コンサートやオペラ、歌舞伎を見に行くこと(高いのでたまにしか行けませんが)
子供の頃の夢/幼稚園の先生
尊敬する人/人生を丁寧に生きている人。自分も大切にし、人も大切にする、そんな人を尊敬します
愛読書/白州正子の随筆が好きです
好きな映画/“Goodbye Mr.Chips”(ピーター・オトゥール主演)
好きな音楽/クラシック音楽、特にチェロの曲が好きです
好きなTV番組/NHK「ダーウィンが来た!」、「プロフェッショナル」
好きな食べ物/和食。盛り付けの美しさとバラエティに富んだ味に魅了されています
好きな国/日本、オーストラリア
休日の過ごし方/仕事をしていることが多いですが、時間ができると、鎌倉を散策したり、ガーデニングをします

外国語学部 国際文化交流学科 鈴木幸子准教授

海外で日本について語ろうとして初めて
自分が日本のことをなにも知らないことに気付くもの。

「海外英語研修」で、反対に日本のことを深く知る

英語学習だけを目標にするのではなく、何か他のことを学びながら英語力をつけていく学習法を「コンテントベース・インストラクション」と呼びます。「コンテント」というのは「内容」という意味。いわゆる文法や作文といった英語の授業ではなく、例えば歴史や数学など、語学とは直接関係のない科目を英語で勉強し、それを通じて英語を身に付けようという学習法です。

私が担当している「海外英語研修」はその考え方に基づき、研修プログラムの重要な構成要素として、研修先の先生方の前で日本の魅力をプレゼンテーションするというチームプロジェクトが組まれています。研修は、カリフォルニア州の大学で2週間行われますが、その期間中に、学生たちは観光会社の職員になったつもりで日本の魅力をアピールし、日本へ観光客を連れて行きましょうとプレゼンテーションを行います。もちろん全て英語で。英語以外にも日本の伝統や文化について勉強しなければならないので大変ですが、これは実際の観光会社の営業の仕事として起こりうることですね。

外国で日本について説明するという体験は、自国を今までとは違った観点から見直すきっかけになると思います。私自身、海外で日本について語ろうとして初めて、自分が日本のことを知らないなあということを思い知った経験があります。白州正子さんの随筆の素晴らしさや着物の美しさなどを再発見できたのも、長い海外生活を経た後でした。

「海外英語研修」は、“国際文化交流力”を育てることを目標とした、国際文化交流学科ならではの科目です。“国際文化交流力”とは、具体的には“日本文化を発信しつつ、異なる文化背景を持つ人々と交流できる力”のこと。そのためには語学力に加え、自国についての知識を持つことも大切なのです。

必要なことは伝えられる語学力を身につけてほしい

あ・うんの呼吸や、いい意味での曖昧さなどは、日本ならではの素晴らしい表現だと思いますし、私自身、とても好きです。ただ今の時代、我々は日本だけで生きているわけではありません。今後、国際社会で生きていくためには、伝えるべきことは伝えられる語学力をつける必要はあるでしょう。そして、せっかく大学に入って授業を受けるのですから、受け身でいるだけでなく、積極的に授業にも参加してみてください。

英語の community(社会)は、communicationと同じ語源を持つ言葉です。それは社会を構築する条件の一つに、意見の伝達、すなわち思いを伝えることがあるからだと思います。ただし外国語を完璧に使えるようになったとしても、コミュニケーションが完璧になるかといえば、それは疑問です。言葉を受け止める相手が置かれた状況、育った環境などによって理解の度合いが違ってくるからです。まして相手が外国人ですと、なおさらです。私自身、18年近くオーストラリアで暮らし、英語という道具を使って生活する中で、また、外国人に日本語を教える仕事や、通訳案内士として外国人観光客に日本を案内する仕事の中で、その難しさを痛感してきました。でも、同じ人間、どこかに通じ合えるところがあるはずです。学生の皆さんには、言葉と心を鍛え、情報が溢れ、ボーダーレス化が進んだ現代社会の中でも自分を見失わず、物事を見極める力を養ってほしいと思います。

日本語を教えていた時代に作った高校生用の教科書とワークブック
83年から90年まで、オーストラリアで日本語を教えていた時代に作った高校生用の教科書とワークブック。これらの教科書を作ったことがきっかけで、カナダに招聘されて日本語教育カリキュラムを作る仕事なども手掛けてきた

南半球と北半球が反対にレイアウトされた地図
南半球と北半球が反対にレイアウトされた地図は、オーストラリアの高校生が作成したもの。発想の転換が素晴らしい。下段の「NO LONGER DOWN UNDER」が効いている。(“DOWN UNDER”は(英・米から見て)「地球の裏側」という意味で、オーストラリアを指す言葉)