外国語学部 中国語学科
孫 安石 教授
Son An Suk

研究分野 中国近・現代史、上海の都市史研究、写真、ラジオ、大衆、デパート

出身地/韓国・ソウル
趣味/中国のCCTVを見ること(中国のテレビ・ドラマもだいぶ面白くなってきました)
家族構成/妻、娘
好きな音楽/fairground Attraction
好きなTV番組/クローズアップ現代(NHK)、超級工程(CCTV)などのドキュメンタリー作品
好きな飲み物/焼酎
好きな国/中国、日本、韓国、台湾

外国語学部 中国語学科 孫安石教授

若い人たちには広い視野をアジアへ向けて、
ビジョンを示せる日本人になってほしい。

上海について学びたい人は孫ゼミへどうぞ

私が研究テーマにしているのは中国の近・現代史。中でも上海という都市の歴史を中心に研究しています。研究分野にラジオ、大衆、デパートといった言葉を出すと、知らない人からは不思議に思われることもありますが、ある時は上海におけるラジオ放送、ある時は雑誌、ある時は建築史など、いろいろな切り口から上海という都市の歴史をひもといて行こうというのが私のテーマです。例えば研究対象の一つに『良友画報』という1926年から45年まで発行されていた総合グラビア雑誌があります。その中には女性がパーマをかける美容院の内部の写真や、化粧品の広告が掲載されていたり、最新の漫画や美術作品が紹介されていたり、当時のリアルな街の様子が伝わってきて、本当に面白いんです。上海研究に関しては、どんな学校のどんな学部よりも深く教えていける自信があるので、興味がある人はぜひ来てください。

実際に上海で取材を行う「メディア教材作成プロジェクト」

ゼミ活動の一環として、現代中国を理解することをテーマに「メディア教材作成プロジェクト」を実施しています。中国語学科の3、4年生から希望者を募り、孫ゼミが中心になってテーマを決め、実際に上海で1週間くらい取材、撮影を行い、教材となるDVDを作成するのです。このプロジェクトの一番良いところは、出発する前に事前学習として、同じものを日本で撮ってから行くということ。例えば2006年のテーマは上海の港だったんですが、その時はまず横浜港を撮影して、例えばコンテナにはどんな種類があるかといったことを事前勉強していきました。国内の港さえ撮っていない人が、いきなり外国の港を撮る、というのは失礼な話ですからね。もちろんメンバーは全員、現地へ取材へ行きます。中国語が得意な人は中国語でインタビューをして、コンピュータに詳しい人は撮影した素材を編集。体力に自信がある人は荷物持ち(笑)。そんな風に、各自が得意分野で役割分担をしています。

現代中国を理解して自分たちのビジョンを示せ!

中国というのは日本にとっては一番の隣国で、アジアの中でも大きな影響力を持つ国。今年(2008年)の北京オリンピックや2010年の上海EXPOなど、いろいろなイベントも開催されます。それをきっかけに、ぜひ若い人たちにも現代中国に目を向けてほしいですし、中国に対するイメージが変われば良いなと思います。そして、日本側からはビジョンを提示してほしいと思いますね。私がそれを強く思ったのは、スマトラ沖大地震によって数十万人が亡くなった時。日本は世界有数の地震国として地震や津波に対する研究は活発で、さまざまな備えもされています。けれど実際にアジア太平洋地区で大地震が起きた時に、何ができたでしょう。自分の国の安全も大切だけれど、もっと視野を広く持つことも大切ではないでしょうか。例えばアジア太平洋地域の津波警報は日本が一手に引受けるよ、と。そのために中国へのODA援助の半分は削減する、ということになれば、「日本もなかなかやるじゃないか」、という目で見られるはずです。日本はそういう旗振り的なことが下手で、そこが残念だといつも思います。ですから、これからの若い人たちには「日本はこう考えている」というビジョンを示せるようになってほしいですね。

何度も事前学習を行ってから、取材先の上海へ

何度も事前学習を行ってから、取材先の上海へ

DVDパッケージ
「メディア教材作成プロジェクト」では、何度も事前学習を行ってから、取材先の上海へ。宿泊先は毎年決まったホテルだが、例えば朝食はできるだけ普通の人たちと同じような食事をするなど、現地の生活を知ることも大切な勉強として奨励している。最終的にパッケージも含めてきちんとしたDVDの形に落としこみ、完成後には作品発表会も行われる