工学部 情報システム創成学科
市川 淳 助教
Ichikawa Jun

研究分野 認知科学、知能情報学

出身地/徳島県
趣味/食べ歩き、スポーツ観戦

工学部 情報システム創成学科 市川 淳 助教

「身体」の動きの背景に、どんな「こころ」があるのか。
その関連性を解き明かしたい。

「こころ」の働きを、情報処理のメカニズムから解き明かすのが「認知科学」

私が専門にしている「認知科学」は、ひとことで説明するのが難しい学問です。認知科学は、いくつもの領域にまたがっている学際的な研究分野なので、研究者には工学出身の人もいれば、心理学出身も脳科学出身も哲学出身の人もいる。その人がどのようなバックグラウンドを持っているかによって、「認知科学とは?」という問いに対する答えも違ってくるのです。ただ、そこでひとつ重要なキーワードになるのが「情報」です。人が情報を処理するときのメカニズムから、「こころ」の働きを解き明かそうとするのが「認知科学」の基盤にある考え方だということはできるでしょう。そこに工学からアプローチをする人もいれば、心理学からアプローチをする人もいる、ということです。

このように認知科学の研究といっても具体的なテーマは研究者によって様々ですが、私の場合は身体を介した認知情報処理に関心があります。例えばスキルの習得や複数人の協調についてです。モーションキャプチャや加速度センサ、画像処理ソフトから身体運動を計測し、ある運動の特徴の背景にどのような認知(主に発見、洞察、予測)や態度(社会性)が関わっているかについて検討しています。簡単に言えば、身体の動きを計測して、その背景にどういう「こころ」の働きが関係しているかということです。もともと自分がスポーツをやっていたこともあり、運動計測やできなかったことができるようになる過程に興味がありました。

運動計測でいえばスポーツ科学の分野では、スキルを習得するためにはどういう身体の動きをすればいいかという観点から運動の分析を行い、反対に認知科学ではどのようなことを考えているかという思考の部分に注目しがちでした。そこで私は身体の動きと「こころ」の働きの両方を見て、それらがどのように関わりあってスキルの習得や他者との協調につながるかを解き明かしたいと思っています。

人と話し合って問題を解決するスキルを身につけよう

授業では「プログラミング演習」「工学基礎演習」「工学特別演習」といった演習を担当しています。そこでは周りの学生と意見を交換しながら、学生同士が主体的に教え合えるような環境作りを心がけています。学生同士ですと相手が何につまずいているか理解しやすいようです。演習の中で、互いに教えあったり、意見を言い合ったりすることに慣れて欲しいと思います。また協調的に学習する姿勢は卒業研究でも役に立ちます。研究テーマはそれぞれ違っても、意見交換したり力を合わせたりすることが刺激になり、そこで人に頼られるようになるということも、とても大切です。

さらに積極性や相手の立場で物事を考えられるスキルも身につけて欲しいものです。それは卒業して、社会に出てからも役に立つ重要な能力です。世の中のいろんな問題は、一人では解決できない。みんなで解決していくものですから。

1日10分でも、毎日取り組む

学生時代には、1つのことを継続して取り組む姿勢を身につけて欲しいです。それには目標を設定して、1日10分で良いので毎日何かしらの課題に取り組むようなルーティンワークを実行することが大切です。スポーツ選手をはじめ、さまざまな分野の一流と言われている人たちはルーティンワークを確実に実行していると聞きます。もちろん、同じレベルは難しいですが、取り組む姿勢という意味では参考になると思います。私もTOEICの試験に向けて1日1問、リスニングの問題を毎日解くようにしたことで、英語に耳が慣れて、点数が飛躍的に上がった経験があります。たったの10分でも、1週間で70分、1ヶ月続ければ5時間にもなるのですから。今は、論文を書く時間を毎朝必ず取っています。

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