工学部 情報システム創成学科
井手 勇介 助教
Ide Yusuke

研究分野 複雑ネットワーク、応用確率論

生年/1981年
血液型/A型
出身地/宮崎県串間市(自然がいっぱいで、野生馬や野生猿も棲んでいます)
趣味/ソフトテニス(最近はご無沙汰)、ピアノ、旅行、本の衝動買い
子供の頃の夢/大工さん、教師、学者などなど、その時の興味でコロコロ変わっていました
尊敬する人/個人名は挙げませんが、それぞれの分野で頑張っている方。両親、たくさんの恩師
愛読書/日本語、日本の古代史・民俗に関係する本に興味があります。飛行機の機内誌も好きですね
好きな映画/「サウンド・オブ・ミュージック」
好きな音楽/ミスチル世代です(笑)。サザンやコブクロ、ゆず、BEGINなども好きです。最近はTony Bennettの「A Rainy Day」もお気に入りです。ショパンのエチュード・ポロネーズ、唱歌「花」も好きです
好きな国/日本(田舎者なので田舎の方が好きです)
休日の過ごし方/研究、家族で旅行

工学部 情報システム創成学科 井手 勇介 助教

大学時代の経験は、自分自身を形づくる大きな要素。
失敗を含めていろいろな経験をし、魅力的な人になろう!

ランダムな規則で生成されるグラフの特性を研究

私はランダムなグラフの研究とグラフ上の確率モデル・量子モデルの研究を主に行っています。ここで言うグラフとは、点と点を線で繋いでできる図形のことで、ネットワークという言い方をしたほうがわかりやすいかもしれませんね。例えば、複数のコンピュータをLANケーブルで繋いだネットワークがある場合、一つひとつのコンピュータを点に、LANケーブルを線に対応させたグラフを考えることができます。あるいはもっとソフトに考えて、人と人との繋がりを図で表したものもグラフと考えられるでしょう。世の中にはいろいろなグラフが存在すると思えるわけですが、それらを解析してみると、すごく複雑であっても、その中に共通して見られる性質があることがわかってきました。さまざまなネットワークの性質を解析したり、構造の奥にひそむメカニズムを解明したりする研究分野を複雑ネットワークと呼んでいます。

その中で私は、ランダムな規則で生成されるグラフの性質やさまざまなグラフ上の確率モデル・量子モデルに興味を持ち、研究しています。ランダムとは、確率的、あるいは無作為、でたらめという意味です。例えば、点と点を繋ぐ線を張るのに、コインを投げて決めることにします。コインの表が出たら線を引き、裏が出たら線を引きません。つまりコインを投げるというランダムな規則で、線を引いたり引かなかったりしながら、ひとつのグラフを作っていくわけですね。そんなふうにランダムに生成されるグラフの性質など、本当にわかるのか?と思うかもしれませんが、ある条件下では、その性質を浮き彫りにすることができます。このようなモデルの研究は昔から行われてきたものですが、今でもさまざまなグラフを対象に調べることで、面白い性質が見つかっているので、研究を続けています。

また、応用例としてアドホックネットワークやセンサネットワークの研究にも取り組み始めています。これらのネットワークは無線端末、いわば携帯電話やトランシーバのような無線通信可能な端末を複数ばら撒き、各端末が無線で繋がることによってできるネットワークのことを指します。特に、端末がランダムにばら撒かれる場合は、ランダムなグラフの具体例だと思えるので、ネットワークの持つ性質を活かした制御や設計ができればと思っています。

自分なりのイメージをつくり、考えを深める面白さ

学生時代、3年生までは今の研究テーマと全く無縁の、授業・部活・アルバイトに忙しい学生生活を送っていました。4年生で確率論の研究室に所属したのですが、たくさんの恩師や仲間に恵まれ、セミナーなどを通じて切磋琢磨するなかで、幸運にも改めて数学の面白さに気づくことができました。数学の本は、1、2行で書かれてあったとしても、それが何を意味するのかを読み取るまでに、すごく時間がかかることがあります(多くの場合、自分の理解力の遅さに原因があるのですが…)。行間を埋めながら考える必要があることが多いので、四六時中考えても理解するまでに1週間くらいかかってしまうなんてこともあるんです。でも、そういうことを繰り返していくうちに、なんとなく自分の中にイメージができてくるので、それを数式にしたり証明したりしていきます。そんなふうに、自分の中にイメージができ上がっていき、そのイメージを基にさらに考えを深めていくところが、なんとも面白いなと思います。

「神奈川大学でよかった」と言える大学生活を

大学時代の経験は、自分自身を形づくる大きな要素です。だからこそ、後々、「大学時代、楽しかったな」「神奈川大学でよかった」と言えるように、大学生活を楽しんで過ごしてほしいと思っています。大学は自由なところですから、一生懸命勉強して、しっかり遊んで、飲み会にも参加して、アルバイトや課外活動なども経験して…と、なんでも思い切りやってほしいですね。もちろん、その恩恵と代償を自分で引き受けることになるということは、意識しておいてほしいことですが。とはいえ、いろいろなことに自分でトライしてみて、経験を積んでいくことが大事な時期ですから、これまでにやったことのないことに挑戦するなど、殻を破って、自分自身の可能性を広げるきっかけにしてもらえればと思っています。ちょっとくらい人と違っていても、自分らしさを大事にしながら、失敗も含めていろいろと経験をして、魅力的な大学生になってもらいたいですね。

博士論文の内容を噛み砕いて書いた、著書『複雑ネットワーク入門』と、みんなでセミナーしながら内容を理解し、補完できるところは補完して訳した『ランダム グラフ ダイナミクス』
博士論文の内容を噛み砕いて書いた、著書『複雑ネットワーク入門』は、博士課程の総まとめ的な本。共訳『ランダム グラフ ダイナミクス』は、みんなでセミナーしながら内容を理解し、補完できるところは補完して訳した本。かなり時間がかかったが、2011年にようやく出版できた

就職した際に、妻からプレゼントされたポーターの手帳
就職した際に、妻からプレゼントされたPORTERの手帳。カバーに便利なポケットが付いているので、ペンケース+スケジュール帳として、かなり活躍している