工学部 情報システム創成学科
進藤 晋 教授
Shindoh Susumu

研究分野 応用数学

出身地/山口県
趣味/ジャズやロックを聴く、推理小説などを読む
愛読書/『虚無への供物』
好きな映画/「2001年宇宙の旅」
好きな音楽/ジャズやロック。たとえば、Roland Kirk、King Crimson
好きなTV番組/ワールドビジネスサテライト

工学部 情報システム創成学科 進藤晋教授

世界中のあらゆるところで考えられている
「最適化」を、理工学的な思考で深めます。

利益が最大、損失が最小となる「解」を突き止める

人間というものは、利益でいうと最大化すること、リスクや損失であれば最小に抑えることなど、自分にとって最も都合のよい状態を探りながら、予測し、行動を起こしているもの。いわゆる「最適化」を導き出しているわけです。そんな世の中に起きる、様々な事象を数学的にモデル化して、実際にその問題を解くにはどうしたらよいのかを緻密に理論づけて考えるのが僕の研究です。

最適化しようとしている事柄は、大小にかかわらず、世の中のあちこちで始終持ち上がっている問題。ある企業が原料を使って製品を作るとします。でも資源は有限であり、資金も無尽蔵にあるわけではありません。予算内で、いかに資源を割り振れば製品が数多く出来て、利益も生み出せるかを算出します。この時、何を優先するかで最適化は異なり、そんな色々な「解」が考えられる中で、最も適したケースを考えるのです。実際このようにして、最適化は世界中であまねく用いられている考え方なのです。

僕の今の興味は金融系の事柄。わが研究室の一番の柱になっています。当たるも八卦当たらぬも八卦、なんてところもありますが、必要以上の損失を被らないためにはどうすればいいかを考え進めていきます。金融問題は最適化問題としてアプローチできる問題が多く存在していることも見逃せません。

「最適化」の学問の中でも、僕自身が最も面白みを感じている部分は、求めた最適な解が、問題の微小な変化によっては最適でなくなってしまうことがある、そんな解の不安定な動きをその構造から探り“安定性”を解き明かしていくところにあります。

数学の学問が重なり合った複雑さに面白さがある

僕がこの最適化の学問を研究するようになったのは、この分野が解析、代数学、幾何学など幅広い数学の学問が重なり合って成り立っていて、いろんなアプローチが見いだせるのがとても興味深かったからです。さらに、折しも、この分野が飛躍的に進歩を遂げた1990年代に研究に携われていたことはとても幸運でした。

最適化を解く手順、アルゴリズムをプログラム化すると人間よりも遥かに早く正しい結果を導くことができる、それがコンピューターの強みです。そんなことを学ぶ、わが研究室の就職先というのはIT関連や金融業界がメインとなっていますね。のちに自身の資産運用を考える際にも役立てることができる研究ですよ。


学生の頃から、しょっちゅう聴いている、ピンク・フロイドのアルバム「炎」。心の安定剤になるような一枚。時には、聴きながら研究室で踊っていることもある


最近、「最適化」の分野でも引用されることが多い、数学者GARDINGの「An Inequality for Hyperbolic Polynomials」(1959)という論文。ある集合の幾何学的特性について書かれてあり、今の時代に読んでも、なるほどと感心させられる