工学部 機械工学科
三浦 正義 助教
Miura Masayoshi

研究分野 熱工学(自励振動ヒートパイプにおける熱輸送機構の解明と性能向上手法の提案)

生年/1988年
出身地/愛知県豊明市
血液型/A型
子供の頃の夢/電車の運転士
尊敬する人/その道のプロフェッショナル
愛読書/浅田次郎、村上春樹
趣味/本を読むこと、考えること、散歩すること
休日の過ごし方/本を読む、散歩する

工学部 機械工学科 三浦 正義 助教

私たちが毎日使っているスマートフォンなど
電子機器を冷やす熱輸送デバイスの研究をしています。

「ものづくり」の楽しさを知り、機械工学の基礎を学ぶ授業

現在は1年生前期の「MデザインA」を担当しています。機械工学科で学ぶための基礎になる演習で、「ものづくり」の面白さ、難しさ、チームワークの大切さなどを体感してもらうことが目的です。まず前半でマイクロコンピュータ、機械駆動、機構に関する演習を行い、機械制御の基本事項を学びます。後半は少人数のグループで構想から設計、製作、プログラミングまで行い、リモコンで操作する模型作品を製作し、授業最後に開催されるコンテストに参加します。

今の学生さんはテレビゲームやスマホのゲームで育った世代で、プラモデルを作ったり、ラジコンカーで遊んだりしたことがないという人も少なくありません。この授業を通して、これまであまり経験しなかった「ものづくり」の楽しさを知り、機械工学が身近な学問であること、そして多様な広がりを持っていることを感じてもらいたいと思います。

注目が高まる「自励振動ヒートパイプ」の研究

私たちが毎日使っている電子機器は、昨今の小型化および高性能化によって、発熱密度が増大しています。おそらく皆さんも、スマートフォンがいつの間にか熱くなっていることに、驚いた経験があるのではないでしょうか?

私は、スマートフォンやノートパソコンなどの電子機器を冷やすためのデバイスとして注目されている「自励振動ヒートパイプ」に関する研究をしています。現在、一般的に用いられているウィック式ヒートパイプは、内部構造が必要であるため小型化が難しく、また、管を細径化することで熱輸送量が低下するという難点があり、シンプルな構造の「自励振動ヒートパイプ」に期待が集まっています。この自励振動ヒートパイプは、除熱部と放熱部の間を往復する管内に液体を封入しただけのシンプルなものです。しかしながら、動作原理および熱輸送メカニズムの詳細は十分に解明されておらず、多くの研究者がさまざまな方法でアプローチしながら、研究を行っています。

私は学部3年生のときに、大学の図書館で「自励振動ヒートパイプ」の紹介記事を読んで関心を持ち、それ以来、修士、博士課程を経て現在に至るまで研究を続けています。「自励振動ヒートパイプ」では、管内の液柱が自励的に振動することで熱を輸送しますが、私はあえて液柱を強制振動させることにより、この熱輸送機構を解明し、それにより得られた知見に基づいて熱輸送性能を向上させようと考えています。

わからないことを大切にし、思考力を鍛えてほしい

私は愛知県にある豊田工業大学で学部教育を受けました。全学生合わせて500名程度の小規模な大学で、しかも全寮制というユニークな大学でしたが、それゆえ先生方とも距離が近く、同級生同士が本音で語り合うことも多かったように思います。大学とは何か、研究とは何か、と話したり議論したりしているうちに、思考力や自分なりの意見を持つ姿勢が培われた気がします。大学で知識を身につけることも大事ですが、自分で考える力を鍛えることはそれ以上に重要で、そのためにも皆さんには、わからないということを大切にしてほしいと思っています。

私が大学入学時に聞いた先生のお話で、心に残った言葉があります。それは、「自分をごまかし、わかった気になってはならない」というものです。最近、学生さんと接していると、わからないことに対して拒否反応があったり、正解ばかり気にしたりする人が多いように感じます。高校までは「早くわかること」が求められていたかもしれませんが、大学では「深くわかること」が重要です。最初はわからなくてもそれに耐え、少しずつでもいいので前に進んでいってほしいです。そうすればあるとき、わかる瞬間がやってきます。わからないことに真剣に向き合えば向き合うほど、そのときに大きな喜びを感じるはずです。皆さんには、その瞬間をたくさん経験してほしいと考えています。

ノートと万年筆
学部時代からずっと、研究の過程や考えたことなどをノートにメモしています。今では38冊目になりました。いつも万年筆で書いているため、卒業のときに研究室の後輩が万年筆をプレゼントしてくれました

日本機械学会賞の賞状と記念メダル
修士課程のときに得られた研究成果をまとめた論文で受賞した、日本機械学会賞の賞状と記念メダル。論文は英語で書かれることが多いですが、最初の論文は母語で発表したいという思いから、日本語でまとめました