工学部 機械工学科
藤本 滋 教授
Fujimoto  Shigeru

研究分野 機械力学、振動工学、耐震工学

生年/朝鮮戦争勃発
出身地/福岡県(北九州市)
血液型/A型
家族構成/7名(うち孫2名)
子供の頃の夢/鉄腕アトムのようなロボットを作る科学者
尊敬する人/大学の恩師
愛読書/感動した本全て
趣味/古本屋で良本を見つける,おいしいコーヒーを淹れる
休日の過ごし方/読書、新聞記事の整理、生活用品の修理・取付け、庭木の手入れ
好きな映画/事実をもとにした映画や感動した映画全て
好きな音楽/ピアノ曲(古典、現代全て),中島みゆき
好きなTV番組/ドキュメンタリー,科学特集番組
好きな国/独裁国や民主的でない国以外の全て

工学部 機械工学科 藤本 滋 教授

機械設備はいろいろな条件でトラブルを起こすもの。
何事も広い視野で対応することの重要性を伝えていきたい。

耐震工学の研究者の一人として東日本大震災で感じたこと

21世紀は地震の世紀ともいわれており、実際に各地で大地震が発生し、住宅や産業施設に大きな被害が出ています。特に近年、西日本で発生している地震は、今後30年間の発生確率が約70%の南海トラフ巨大地震の前兆現象といわれています。このように、産業プラントやインフラ施設の耐震対策は差し迫った重要課題となっています。

私はこれまでずっと、ライフライン設備や原子力発電所などの耐震・免震装置の研究や開発を行ってきました。2011年3月に発生した東日本大震災は、自分がこれまでやってきたことは正しかったのか、私の研究人生を自問自答させられる大きな出来事でした。東京電力福島第一原子力発電所の事故の最大要因は津波であり、当時の耐震設計の津波予測を遙かに超えた事態でしたが、津波を含めて何が起こっても耐えられる耐震安全性が必要だと強く感じました。福島事故の反省を踏まえて、何が起こってもおかしくないということを再認識し、柔軟な考え方で問題解決に取り組むことができる、豊かな教養と広い視野をもった技術者を育成したいと考えています。

工学は実生活で役立つ学問

現在、講義では、「機械力学I」「工学解析」「機械解剖」「機械工学実験」を担当しています。工学は実学、つまり実生活に役立つ学問です。どういうところで工学の技術が使われているのかを意識してもらうことが大切だと考え、実際の設計や、事故事例とその対策に関する解説や、対策について考察・演習を行い、エンジニアとして設計を行う際に役立つ講義を心がけています。

研究室では、地震時の原子力施設の揺れを遮断する免震技術、プラント用機器・配管や大型クレーンなどの揺れを低減する耐震・制振技術に関する研究を行っています。また、原子力発電所の新しい耐震設計法構築のため、多くの研究者や電力・メーカーの技術者との共同研究も進めています。

橋梁などのインフラ施設や産業プラントでは、車両走行や設備稼働によって発生するさまざまな振動が構造強度を低下させ、破損や事故へとつながっています。そこで研究室では、振動エネルギーを高効率で電気エネルギーに変換するための高出力振動発電素子の開発や、この発電素子を電源やセンサーにして、施設や設備の故障・破損を検知するための、電源供給も信号ケーブルも不要な状態監視システムの開発を行っています。

友人や家族と語り合い、たくさんの感動を得よう

大学4年間は、自分の将来に投資し、自分自身を大きく育てる大切な時期であり、社会で生き抜くためのさまざまな能力を身につける期間でもあります。これを自覚し、目的意識を持って学生時代を過ごしてください。将来自分は何をしたいのか、どんな社会人になりたいのかなど、友人や家族、教員などを相手に大いに語り合うことをおすすめします。そうすることで、自分の考えが整理され、今やるべきことが少しずつ見えてくるはずです。メールやネットだけではなく、直接話し合うことでプレゼン力や表現力も高まり、相手の話を聞く力も養うことができます。語り合うことは本当に大事です。

また、社会の出来事や文化、科学技術の進展に目を向け、常にこれらの動きに感度を高くして、さまざまな情報を客観的に見る力を養ってください。同時に、いろいろなものに感動することも大切です。博物館や美術館などで「一流」に触れたり、一流の企業や研究機関の見学をしたり、知見を広めることのできる場所に足を運ぶ時間を作りましょう。私自身も学生時代、自分で企画して製鉄所、造船所、重電工場などの現場を見たり、自動車会社のインターンシップに参加したりしました。そこで大いに感動したことが今につながっています。そして、読書することも重要です。さまざまなジャンルの小説、エッセー、伝記・自伝など、読めば読むほど読書が楽しくなり、感動できるだけでなく、人生の指針となる書籍にも出会うことができるでしょう。

努力をしても実を結ばないなんてことはありません。その努力は、皆さんの血となり肉となって、将来必ず役立ちます。失敗を恐れずコツコツ進んでください。最後まであきらめずに頑張った人には、必ず神様から「プレゼント」があります。そのことを信じて常に前を向いて大学4年間をアクティブに過ごしてください。

一眼レフ フィルムカメラ「OLYMPUS-OM1」
学生時代に中古で購入した一眼レフのフィルムカメラ「OLYMPUS-OM1」。学生の頃は旅の想い出、結婚後は家族写真など、数々の記録をこれで残しました

プロシーディング(予稿集)
大学院生の頃、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で開催されたアメリカ土木学会(ASCE)のライフラインシンポジウムで発表した時のプロシーディング(予稿集)。電力設備の耐震問題をテーマに英語で発表。聴衆から内容がわかりやすかったと褒められて、伝えることの喜びを感じました