工学部 機械工学科
船見 祐揮 助教
Funami Yuki

研究分野 ロケット工学、数値流体力学、燃焼工学

生年/1982年
出身地/愛知県
血液型/A型
趣味/古生物学、バードウォッチング
子供の頃の夢/学者
尊敬する人/親
愛読書/自然史関連、流体力学関連
休日の過ごし方/化石を掘る、鳥を観る、寝る
好きな映画/「ホーム・アローン」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
好きな食べ物/ラーメン、肉類

工学部 機械工学科 船見 祐揮 助教

大学というのは知的刺激に満ちた場所。
積極的に、いろいろな刺激を受けてみよう。

どんな授業も自分の頭で考える、能動的な学習姿勢を身につけよう

機械工学においてプログラミングが必要な場面はいろいろとありますが、ひとつ例を挙げるとすれば、近年実際の設計現場でも取り入れられている物体の変形や流れの現象についてのコンピュータ・シミュレーションです。私が担当している「プログラミング」の講義では、単にプログラミング言語であるC++について学ぶだけではなく、こうしたコンピュータ・シミュレーションを行う際の基礎となるアルゴリズム(計算方法)まで踏まえて解説を行います。また、演習を通して実際にプログラミングを実施し、簡単な問題を解くことを学生に体験してもらいます。自分が作ったプログラムが意図したとおりに動くのはとてもうれしいことです。学生にもその楽しさの一端を感じてほしいと思っています。

また「数学演習Ⅱ」と「機械工学実験」も担当しています。前者は数学の問題を解くことで、機械工学を学ぶ上で必須の「言語」となる数学を理解する力を高めます。後者はさまざまな実験を通して機械工学に関わる物理現象を体験し、そこで得られたデータをレポートとしてまとめることで、技術者として必須の文章力・説明力を高めます。いずれの授業も受動的・消極的な学習姿勢ではなく、自分で調べて自分の頭で考える能動的・積極的な学習姿勢が求められます。学生の皆さんには、これらの授業を通してそうした「能動的な学習姿勢」を身につけてほしいと思います。

宇宙+流体→ハイブリッド・ロケットエンジン研究

私が学生時代から研究テーマにしているのは、ロケット。高校時代に宇宙に興味をもち、大学では流体の面白さに目覚めました。そして大学院時代にJAXA(宇宙航空研究開発機構)の研究室に配属されて以来、ハイブリッド・ロケットエンジンを研究対象にしています。

宇宙に人や物を運ぶロケットには、いくつか種類があります。一つは液体の燃料と液体の酸化剤を用いる液体ロケット。例えばスペースシャトルのメインエンジンがこれです。もう一つは燃料と酸化剤を混ぜ固めて固体にした推進剤を用いる固体ロケット。小惑星探査機はやぶさを打ち上げたM-V(ミューファイブ)ロケットが固体ロケットの代表例です。そして固体ロケットと液体ロケットの中間的な存在で、固体の燃料と液体(あるいは気体)の酸化剤を組み合わせて用いるのがハイブリッド・ロケット。簡単に説明すると、筒状にした固体燃料に穴をあけ、そこに酸化剤を通すことで反応を起こす仕組みです。火薬を用いないため安全性が高く、さらに消炎や再着火が可能であるという使いやすさのため、米Scaled Compositesの有人宇宙船SpaceShipOneに採用されたりしています。

ハイブリッド・ロケットエンジンの中では、気体となった燃料や酸化剤などが生み出す物質の流れや化学反応による火炎などさまざまな要素が関連して、とても複雑な現象が起きています。この現象を数学的・物理的に厳密に扱ってコンピュータ・シミュレーションするには、スーパーコンピュータを用いても非常に長い計算時間が必要で、そのままでは実用化できません。そこで私は、ハイブリッド・ロケットエンジン内の現象をできる限りシンプルな数式に置き換えて短時間でコンピュータ・シミュレーションできるようにプログラミングし、その結果から設計に有用な情報を引き出すという研究に取り組んでいます。

専門外の分野の発想が、自分の専門に役立つこともある

皆さんが大学で一番やりたいことはなんでしょうか? スポーツや芸術に励んだり、多くの人たちと交流し人的ネットワークを広げたり、アルバイトやボランティアに取り組んで少しでも社会に貢献したり。やりたいことはいろいろあると思います。もちろんこれらの活動も大きな意義があり、学生の間だからこそ多くの時間を注いで熱中できることでもあります。

ただ、もしも私がここで皆さんに取り組んでほしいことを一つ挙げるとするならば、あえて「学問」を挙げたいと思います。大学はその名が表す通り「学校」ですから、勉強に取り組むことは当たり前で、言われずともそうしていると思うかもしれません。しかしその「勉強」は、卒業するために必要な最低限の科目のみにしか目を向けない、受動的な学びになっていませんか? もしそうならば、もったいないと思います。大学には教養科目にしても専門科目にしても多彩な科目が用意されており、積極的な姿勢で取り組めば、そこには高校までの授業では得ることができない知的刺激があふれていることに気付くはず。また図書館で専門書を開き、自分の専門とは関連のない科目を自分で学ぶことも楽しいひと時となるでしょう。専門外の分野の発想が自分の専門においても役に立つこともあります。学問を基礎から時間をかけて学ぶというのは社会に出てからではなかなかできないことです。学生のうちにしっかりと学問に取り組んだ経験とそこで得た知識は、後々になって生きてくると思いますよ。

初めて自分の研究で参加した第53回宇宙科学技術連合講演会の講演論文をまとめたディスク
初めて自分の研究で参加した第53回宇宙科学技術連合講演会の講演論文をまとめたディスク。学生時代に書いたハイブリッド・ロケットエンジンに関する論文がPDFで収められている

留学に来ていた友人が、帰国時に記念としてプレゼントしてくれた三葉虫の化石
学生時代にイタリアから留学に来ていた友人が、帰国時に記念としてプレゼントしてくれた三葉虫の化石。子供の頃から化石が好きで、多摩川沿いなどに掘りにいくことも