工学部 機械工学科
加藤木 秀章 助教
Katogi Hideaki

研究分野 材料力学、複合材料工学、エコマテリアル

生年/1985年
血液型/A型
出身地/静岡県
趣味/釣り
休日の過ごし方/研究活動、散歩
子供の頃の夢/サッカー選手
尊敬する人/恩師、両親
愛読書/複合材料工学
好きな食べ物/焼うどん、焼そば、ラーメン
好きな国/日本

工学部 機械工学科 加藤木 秀章 助教

まだ見たことのない世界を見ることができる研究や開発の面白さ、
それを追い求める楽しさを大学時代に経験しよう!

実験とレポートの積み重ねで、機械工学のセンスを磨く

授業では、3年生対象の「機械工学実験」を担当しています。これは、さまざまな実験装置や数式に触れながら、ものづくりに必要となる機械工学のセンスを身につけていく授業で、複数の教員がテーマごとに持ち回りで教えています。私が担当しているのは、機構実験装置を使って、ものの動きの原理を理解したり、角度や移動距離を計算したりする実験です。実験後は、毎回、実験結果に対して学生自身で考察してもらい、10枚ほどのレポートを書いて提出してもらっています。学生にとって、毎回のレポートは大変かもしれませんが、この“自分の考えを文章にまとめる”という行為が、機械工学のセンスを身につける力となると思います。機械工学のセンスとは、簡単に言えば、順序立てて物事を考えられるということです。何かものをつくろうと思ったときは、どういう材質の材料を使うか、温度に対してはどういう特徴があるか、強度はどれだけあるかといったことを順序立てて考えていかなければなりません。言い換えれば、論理的なものづくりの思考とも言えます。文章を書くことで学生自身が考えを整理し、実験結果の理解を深め、論理立てていくプロセスが、ものづくりには欠かせないのです。そういうことを繰り返すうちに、機械工学のセンスを身につけ、新しい機械を創造できる人になってほしいと思っています。

ものづくりの原点である材料の研究

私の専門は、あらゆるものづくりの原点とも言える“材料”の研究です。今は炭素繊維強化複合材料や、植物繊維などの天然素材とプラスチックを複合化させたグリーンコンポジットという材料の耐久性について研究しています。軽くて丈夫な炭素繊維強化複合材料は、ご存知のように最新の航空機の構造材料として活用され、話題になっていますよね。私は、その炭素繊維強化複合材料の吸水に対する耐性や、低温下ではどうなるのかという実験に取り組み、その劣化や損傷のメカニズムを明らかにしようとしています。また、グリーンコンポジットでは、主な構成素材である植物繊維の疲労について調べています。人の身体に負荷をかけ続けると疲労骨折したり膝を傷めたりするのと同様のことが植物繊維でも言えるのかどうかを知りたくて、植物繊維の構造や耐久性、疲労特性について研究しているところです。植物繊維自体は、とても面白い構造をしていて、小さな繊維がたくさん重なり、ひとつの繊維をつくっています。そんな構造を持つ繊維を何度も引っ張ったり緩めたりと負荷を与えながら、どこから疲労するのかということを調べています。人がものを生み出すずっと前から、植物はそれを構造として持っているということは、何とも不思議で興味深いところです。

地道な研究の先には、誰も見たことのない世界がある

私は本学出身ですが、正直なところ、入学当初はそれほど機械工学に興味を持っていませんでした。ところがある授業がきっかけで、一転したのです。その授業で先生は、「テレビゲームって何だ?」という質問をされました。答えは、「人の手によってつくられたものだ」ということでした。「自分の手でつくったものはあるのか」というと、実は何もない。テレビもパソコンも身の回りにあるものはすべて、誰かの手によってつくられたもので、自分がつくったものではないというのです。それを聞いたとき「確かに!」と納得しました。と同時に、自分は使っているだけの存在で、面白くないなとも思ったのです。そこで、もっと根源的なところからものづくりに関われないかと思い、ものづくりの一番根本となる材料に興味を持ったのです。材料の研究は地味で、簡単には報われませんが、続けることで、その先に誰も見たことのない世界が広がっています。今ある材料の耐久性を調べ、壊し、新しい発見を得られれば、また次の新しいものがつくれるのです。学生には、そういうまだ見たことのない世界を見ることができる研究や開発の面白さ、それを追い求める楽しさを、ぜひ在学中に経験してほしいと思っています。

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博士前期課程2年のときに書き、初めて学会誌に掲載された論文
博士前期課程2年のときに書き、初めて学会誌に掲載された論文「炭素繊維強化複合材料の曲げ強度及びクリープ特性に及ぼす吸水の影響」。何度も手直しし、苦労して仕上げた思い入れのある論文が評価されて、うれしかった