工学部 物質生命化学科
石川 理史 助教
Ishikawa Satoshi

研究分野 酸化触媒

生年/1988年12月21日
出身地/山梨県
血液型/A型
家族構成/妻、娘
子供の頃の夢/革新者
尊敬する人/恩師の方々、世界を変えた多くの革新者
愛読書/「るるぶ」などの旅行本
趣味/テニス、囲碁
休日の過ごし方/研究、家族サービス
好きな映画/明るいコメディ(悩み一切ゼロの)
好きなTV番組/旅番組(特に海外編)
好きな著名人/松下幸之助、豊田佐吉
好きな食べ物/お酒
好きな国/イギリス

工学部 物質生命化学科 石川 理史 助教

豊富でクリーンな天然ガスを使って
有用な化学品を作る研究に取り組んでいます。

苦手だった化学を克服し、大学で見つけた研究テーマ

子供の頃、考古学に興味があった私は、遺跡などの年代を調べるために14C(炭素14)が使われることを知り、それなら化学を勉強しなければ!と思ったのが、現在の専門に進むきっかけです。苦手だった化学をなんとか克服し、いつか、北海道に住みたいという夢もあって、北海道大学の工学部化学科に進みました。2年次のそこで、雰囲気が自分に合いそうだなと選んだ研究室のテーマが、偶然にも現在に至るまで続けている「酸化触媒」だったのです。

「触媒」とは物質の反応を促進させるもののことで、この研究は、活性化した酸素を反応物に触れさせることで、有用な化学品に変換しようとするものです。酸素の活性化は制御が難しく、活性化が進み過ぎると反応物を燃やすだけになってしまい、反対に活性化が進まないと反応物を酸化できません。適度に活性化した酸素種を作るため、日々奮闘しています。

この分野で最近注目されているのが、シェールガスを使った反応です。シェールガスの分子は結合が強いため触媒に触れにくく、現在のテクノロジーでは不可能と思われる反応もありますが、石油に比べると豊富でクリーンな原料です。たとえば洋服の繊維など、石油からしか作れなかったものを天然ガスからも作れるようになれば、資源の枯渇や環境問題の解決にも貢献できるでしょう。研究室でもこのテーマに取り組んでいます。

「日々成長」を意識しながら授業や研究に臨んでほしい

現在の担当講義は3年生の「物理化学実験」と2年生の「物理化学演習」です。化学にはいろいろな分野がありますが、物理化学は、たとえば水が沸騰するときに起こるエネルギー変化のような物理的な現象を数式で表現しようとするもので、工学的な要素の多い分野です。おそらく皆さんがイメージする高校生までの化学とは異なるでしょう。そのため、講義では数式ばかりではなく図で示したり、難しい言葉を避けて擬音語や擬態語を織り交ぜながら、分かりやすい解説を心がけています。

大学で学ぶ知識は、仕事によっては役に立つと思いますが、そのような仕事はまれで、あまり生かせない方が現実でしょう。それなのになぜ、毎日授業に出たり、必死で卒業研究に取り組んだりする必要があるのか? 私は、人としての芯の強さを身につけるためだと思っています。社会に出ると、さまざまな困難に立ち向かわなければなりません。そのときに歯を食いしばって乗り越えられるかは、芯の強さにかかっているのです。皆さんには「日々成長」を意識して、授業や研究に臨んでほしいです。

留学の経験で身についた強い精神力やサバイバル力

私は修士課程のときに3か月、博士課程のときに1年余り、イギリスに留学しました。中学生レベルの英語力にもかかわらず、宿泊先のめども立てずに出発するという無計画かつ無謀な留学でした。あのときの自分には「目を覚ませ!」と言いたいですが、そのおかげで予想外のハプニングに遭遇し、多くの人に助けられながら乗り越えたことで、強い精神力やサバイバル力を養えた気がします。また、テニスサークルや研究室の活動でも、失敗も成功も含めてさまざまなことを経験しました。学生生活で学んだことは「何事にも全力で立ち向かわなければ記憶にも残らない」ということで、大学で経験した「全力の失敗」の数々は、今ではいい思い出です。勉強も遊びもどんなことにもチャレンジできる大学時代は本当に貴重です。たくさんの経験を積み、たくさんの困難をクリアしながら、バイタリティあふれる強い人に成長してください。

ネス湖で買ったマグカップ
大学院時代、イギリスのウェールズにあるカーディフ大学に留学しました。これはネス湖に遊びに行ったときに記念に買ったマグカップで、現在も愛用しています

修士課程2年目の論文
研究は楽しいですが、論文にまとめるのはひと苦労。これは修士課程の2年目、先生にご指導いただきながら必死で書いたもの。苦しんだ分達成感は大きく、研究者の道に進む決心が固まった、思い入れのある論文です