工学部 経営工学科
野倉 雅人 准教授
Takanokura Masato

研究分野 人間工学、人間中心設計、サービスシステム

出身地/千葉県
血液型/A型
趣味/クラシックギター
子供の頃の夢/研究者か料理人
愛読書/村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』など
休日の過ごし方/買い物
好きな音楽/日本のロック・ミュージック(BOOWYなど)
好きな国/北欧諸国、フランス、マレーシア

工学部 経営工学科 高野倉雅人 准教授

困っている人の役に立ち、社会に貢献できる。
それが「人間工学」という研究分野の魅力です。

大学は社会で活躍するための実践的な能力を養う場所

担当講義の2年生前学期の「人間工学Ⅰ」は、「ヒト」を中心としたモノづくりや、システムづくりの基礎を学びます。そもそも「経営工学」は、企業経営やマネージメント、工場のモノづくりのみならず、最近ではサービスのしくみを、いかに効率的に行うかを考える学問です。「人間工学」はその一分野で、人間の身体的・認知的な性質を理解したうえで快適かつ安全な職場環境を構築することを主題としています。授業では基本的な考え方や歴史を学びます。2年生後学期の「制御プログラミング演習」では、マイクロコンピュータを使って制御の基礎を学びます。モノづくりの楽しさを実感してください。3年生対象の「多変量解析」では、ビッグデータやIoT(Internet of Things)など、次世代のモノづくりやシステムづくりの基礎になるデータ分析法を学びます。加えて、人間工学に関するゼミを受け持っています。

大学は社会で活躍するための実践的な能力を養う場所です。将来皆さんが社会の一員となり、潜在的な社会問題を掘り起こしたり、解決したりするときのためにも、まず講義科目で専門的な知識を身に付けてください。その知識をベースに、演習や実験科目から技術と行動力、コミュニケーション力を培ってほしいと思います。

超高齢化社会の課題解決に役立つための研究

私は昔から、最も身近な存在である「人間」に強い興味があり、大学に入って研究を始めるときも、人間を対象にした研究がしたいと考えていました。研究室で「人間工学」という学問に出会い、自分の専門と興味がリンクしたこの分野に夢中になり、現在に至るまで研究を続けています。そして、研究を進める間に「高齢化」が非常に大きな社会の課題になりました。以前から、社会的に意義のある研究がしたいと思っていたので、人間工学や経営工学を使ってこの問題に貢献できないかと考えるようになりました。これまで、製造業の現場で労働者の作業負担を減らし、安全性も確保しながら生産性を高めるにはどのような設備やシステムを構築するべきか、実際の労働現場の調査に基づいて考察する研究を行ってきましたが、現在は、この経営工学的な考え方を介護サービスに応用するべく研究の対象を広げています。

具体的には、特別養護老人ホームやデイケア施設、デイサービス施設で働く職員の業務を分析してボトルネックを明らかにすることで、改善提案を行っています。ケアする側の労働環境がよくなることは、ケアされる高齢者の生活の質を高めることにつながりますし、さらには福祉関連の人材不足や社会保障費の増加といった、社会の課題解決にも役立つと考えています。同時に、高齢者や障がい者の生活の質を高めるため、人間の特性にマッチした使いやすい製品設計にも携わっています。高齢者の歩行や荷物運びをサポートするシルバーカーや、手や脚のリハビリ訓練機器、高齢者介護へのコミュニケーションロボット活用など、企業や施設と共同研究を行っています。

研究の醍醐味は、自分で課題を見つけ、自分で解決していくところにあります。それまで誰も手をつけなかったことにチャレンジし、その成果が社会の役に立つことは、私にとってかけがえのないものです。もし皆さんの中で、将来自分の仕事を通して困っている人の役に立ちたいという夢や社会に貢献したいという目標を持っている人がいたら、それをかなえるために経営工学や人間工学を勉強してみるのも、ひとつの方法かもしれません。

2008年8月、日本工学教育協会賞(論文・論説賞)を受賞
2008年8月、日本工学教育協会賞(論文・論説賞)を受賞。テーマは「ディベートを活用した技術者倫理の実践的教育」。初めは信じられませんでしたが、しばらくしてから喜びがこみ上げてきました

『人間の許容限界事典』(朝倉書店/2005年発行)
『人間の許容限界事典』(朝倉書店/2005年発行)。編者の一人である大学時代の恩師から声が掛かり、「加速度」の項目の執筆を担当しました。100数名の執筆者の一員に加えていただき、とても光栄に感じています