工学部 化学教室
高橋 明 助教
Takahashi Akira

研究分野 有機化学、高分子機能

生年/1988年
出身地/神奈川県
血液型/AO型
子供の頃の夢/科学者、漫画家
尊敬する人/白川英樹先生、森博嗣先生、Frank Lampard
愛読書/理系ミステリ小説
趣味/読書、サッカー観戦
休日の過ごし方/睡眠、買い物、ごくたまにフットサル
好きな映画/「12 Angry Men」
好きな音楽/Michael Jackson(一番は「Man In The Mirror」)、サカナクション
好きなTV番組/海外刑事ドラマ(「NCIS」「NUMBERS」など)、「水曜どうでしょう」
好きな著名人/大泉 洋
好きな食べ物/油そば、肉
好きな国/日本、イングランド、ドイツ

工学部 化学教室 高橋 明 助教

手探りで研究を進めていく過程は困難も多いですが、
宝探しのような面白さがあります。

まずは化学の楽しさを感じてもらいたい

授業では、「化学実験A」や「総合工学実験A・B」を担当しています。いずれも化学の入門的な位置付けの実験授業で、履修生の多くは化学系以外の学科に所属する学生です。そのため、まずは「化学の楽しさ」を実感してもらうことを重視した進行を心がけています。例えば、わかりやすくて楽しさも感じられる、色の変化を伴う化学反応実験。2種類の薬品を混ぜて液体を光らせるという実験ですが、そこでは、なぜそうなるのか(原因・理由)を考えるところから始めます。身近にあるスマートフォンや電灯などは、電気をエネルギーとして光を発しますよね。でもこの実験では、電源がないのに液体が蛍光します。それは、なぜでしょうか。実は、光を起こすにはエネルギーが必要なのですが、この場合は、化学物質がエネルギーを与えることによって光っているのです。

また、そもそも「色とは何か」という話もします。光は小さい光の粒が波打ちながら進んでいて、その波打つ幅の長さ(波長)によって色が変わってきます。波打つ幅が短いものは青く見え、幅が長いものは赤く見えるのです。私たちの目には、そうした波長の違う光を吸収する化学物質があり、その吸収割合によって色が決まっています。このように化学を少しでも身近に感じてもらえる話を入口に、少しずつ深掘りしながら学習トピックを伝えています。

炭素に代わる高分子の成分となる元素を求めて

私が化学に興味を持ったきっかけは、紐を引っ張ると温まる牛タン弁当でした。中学3年生の頃、化学の先生が、その発熱する仕組みを教えてくれたのです。身近なものにも、想像もつかないような化学反応が活用されていて、それを理解したら自分でも不思議な現象を起こせるかもしれないと思い、化学が好きになりました。

現在、研究では、高分子の化学構造を修飾することにより優れた特性や新たな機能を有する、「機能性高分子」の開発を行っています。まだ具体的にどういう機能を目指しているかまでは話せる段階にありませんが、何かしらの形で社会に貢献できる材料を目指したいと考えています。例えば、私が研究対象としている高分子は一般的に炭素が主要な構成元素であるため、その製造には化石燃料を大量に消費します。そこで、炭素以外の元素もふんだんに使って高分子材料をつくることができれば、環境負荷の軽減に貢献できるかもしれません。手探りで研究を進めていく過程は、うまくいかないことがほとんどで困難も多いですが、一方で宝探しのような面白さもあります。学生と一緒に、「何が何でも成し遂げる!」を合言葉に日々格闘しています。

たくさん失敗した経験が成長につながる

学生のうちはさまざまな経験をして、たくさん失敗することをおすすめします。「何もしないこと」と「同じルーチンの生活を漫然と繰り返すこと」は、よほどの確固たる目標がない限りは避けたいところです。ただ、卒業研究が始まると、それに集中しなければなりませんから、できれば3年生までに多様な経験をして、自身の将来の目標や進みたい方向を見つけ、一つでも興味のあることを見つけたら自分の強みになるまで没頭してみて下さい。

私自身は大学生の頃、国際インターンシップを支援する団体でボランティア活動をし、国籍の違うさまざまな人たちと触れ合い、英会話にも力を入れていました。また、修士課程に入ると、日本科学未来館で来場者に説明したりする科学コミュニケーターのボランティアをしていました。以前から専門知識のない方たちに科学的な話をするサイエンスコミュニケーションの重要性を感じていて、そこでなら身に付けられると思ったからです。こうした経験も結果として、学生に教えるという今の仕事に活かせている気がします。 このように話すと、私が人生をスムーズに歩んで来たように思うかもしれませんが、実際は失敗の連続でした。英語が下手だと笑われたこともあります。ですが、壁にぶつかるたびに、必死で考えて自分自身の改善に励むことで成長できたと感じていますし、そういうことを今後一生続けていかなければならないと考えています。

大学を卒業後は誰しもお金を稼いでご飯を食べていかねばならず、そのための競争を避けて生きることは極めて困難です。そうした時に、自分なりの軸と強い意思を持って行動できるかどうかは、とても重要だと思います。ぜひ今のうちに時間をフル活用して多くのことを学び、人生を充実させながら生き抜くための力を身に付けて下さい。

『喜嶋先生の静かな世界』森博嗣著(講談社)、『熱力学で理解する化学反応のしくみ』平山令明著(講談社)
一度はメーカーに就職したものの、大学に戻ろうかと迷っていたとき、背中を押してくれた『喜嶋先生の静かな世界』森博嗣著(講談社)。『熱力学で理解する化学反応のしくみ』平山令明著(講談社)は、苦手だった物理化学を感覚的に理解するアシストをしてくれた。どちらも人生において重要な本

大切な仕事の相棒であるパソコン
これなしでは仕事にならないというほど大切な仕事の相棒。資料を見ながら原稿を書いたり、論文を読んだり、情報を整理するのに欠かせない