工学部 数学教室
鈴木 友之 准教授
Suzuki Tomoyuki

研究分野 大域解析学

生年/1980年
血液型/O型
出身地/秋田
子供の頃の夢/コックや板前など料理をする人
趣味/音楽鑑賞、読書
休日の過ごし方/読書

工学部 数学教室 鈴木 友之 准教授

数学の公式は、その導き方や途中の考え方が重要。
そこを理解するには、なぜそうなるのかを考えてみることです。

数学の面白さは、思い通りに証明できたり予想外の発見があったりすること

コップに入れた水をぐるぐると混ぜて、しばらく置くと元の状態に戻りますよね。こうした現象を数学的に捉えることは非常に難しく、まだきちんとは証明されていないのですが、それを解く鍵となるものに偏微分方程式があります。私が研究しているのも、水や空気などの動きを数学的に表す流体力学にかかせない、この方程式です。

偏微分方程式は、さまざまな物理現象や自然現象を表すことができますが、私自身は何か具体的な現象について研究しているのではなく、方程式そのものの研究に取り組んでいます。

たとえば、飛行機が飛ぶ時の速度などを計算するには、計算しやすいよう偏微分方程式をほんの少しだけ変えた式が公式として使われています。なぜほんの少し変えるのかというと、コンピュータで計算する時に、コンピュータが扱いやすくするためです。その公式は実験や実際の設計にも使われていて、十分実用的なものではあるのですが、私の興味としては、使いやすくした公式ではなく、そのおおもととなる方程式の方で計算すると、どんな解が出るのだろうというところにあります。

数学研究の面白さは「おそらくこうではないか?」という仮定をもとに計算していくとうまくいったり、考えてもいなかったことに気づいたりすることです。その瞬間を目指して、コツコツと研究に取り組んでいます。

丸暗記で覚えるより、考えることを大切にしてほしい

私が担当している工学部の1・2年生を対象にした授業「微分積分」「線形代数」では、高校時代に習う基礎部分の復習と、大学で新たに必要となることを織り交ぜながら教えています。その際心がけているのは、説明時間はほどほどに、できるだけ演習問題を解く時間を多くとるようにすることです。工学部の学生は、3年生以後の研究で何かと計算力が必要になってくるため、実際に手を動かして問題を解くことでその力を付けてもらえればと考えています。

とはいえ、単に公式を丸暗記して解くだけでは、十分に数学を学んだとはいえません。数学などの公式は、頻繁に使うためにある便利な時短アイテムのようなもので、大事なことは、それそのものより、導き方や途中の考え方に含まれています。そこをきちんと理解することが一番重要なことなのです。しかし、学生の多くは公式を暗記することに腐心するあまり、その道理を理解しないままでいるように感じています。中学・高校で習う数学は、公式を当てはめて解くことが勉強方法の主流であるため、仕方ない面はあるのですが、大学ではぜひ、覚えるのではなく考えることを大切にしてほしいと思います。たとえば、+−×÷などの記号が意味することなど、基本的な定義や公理は覚えなければなりませんが、246×693の答えを暗記する人はいませんよね。同様に、大学生になるまでに学ぶ公式は本当にたくさんあり、それらは暗記するには量が多すぎます。それならば、その公式が導かれる理屈や考え方を身に付けたほうが、ずっと役に立つはずです。そのためにも「なぜそうなるのか」ということをじっくり考える習慣を身に付けてもらいたい。それは、おそらく数学や学問に限らず、あらゆる面で活かせる力になると思います。

学生にも読んでもらいたい3冊、『旅人』(湯川秀樹著)『読書について』(ショウペンハウエル著)『職業としての学問』(マックス・ウェーバー著)
本はジャンルを問わず、面白そうと思ったものを購入している。最近は時間がなく、買ったまま読めていない本も多い。写真は学生にも読んでもらいたい3冊、『旅人』(湯川秀樹著)『読書について』(ショウペンハウエル著)『職業としての学問』(マックス・ウェーバー著)

大学生の頃から集めはじめた音楽CD
大学生の頃から集めはじめた音楽CD。研究室で作業するときや移動中によく聴いている。最近はネットで簡単に買えるようになったため、ついつい購入してしまい、数が増えて困っている