工学部 電気電子情報工学科
島 健 教授
Shima Takeshi

研究分野 電子回路工学

出身地/東京都
趣味/ハイキング。大学のときのサークル以来30年以上続けている。紅葉をめでようと10月初旬に登山し、初冠雪に出会ったことも
子供の頃の夢/科学者に憧れていた。生意気にも、お金とは無縁の世界で生きたいと思っていた
尊敬する人/職人の家に生まれたので、こつこつ努力する人が好き
愛読書/最近では『アメリカよ、美しく年をとれ』に共感
休日の過ごし方/年に一度は自宅の庭木を剪定。あとは草むしりや家庭菜園で過ごす。ウォーキングも趣味なので、隣の駅まで歩いたり、家内と二人でぶらりと電車に乗り、初めての町や山を散策したりする
好きな映画/岩波ホールで上映していた「ふたり日和」が泣けた
好きな音楽/今となっては懐メロとなってしまったフォークソング
好きな食べ物/何でも好き。メタボリック症候群予備軍なので、断食をしたりも
好きな国/イギリス。みなイギリスの食事はまずいと言いますが、あれはウソだと思う

工学部 電気電子情報工学科 島健教授

技術と技術を結ぶ、その回路を作ります。
人間でいえば“神経”にあたるところですね。

安全を確保する未来の自動車を作る

私が研究しているのは電子回路工学。歴史は古く、改良に改良が重ねられて、今も未来に向けて開発中の分野です。現在、私が取り組んでいるのが、自動車の回路などへの応用で<アナログCMOS集積回路>の研究。安全性を追求する装置の伝達に要する回路を作っています。たとえば飛行機の操縦席のまわりには様々なメーターや機械があり、機体の周囲にも様々な精密なセンサーがついていて、安全性が保たれていますが、自動車の未来もまた、飛行機の操縦席のようになるのでは、と思います。自動車もセンサーが一瞬のうちに障害物を判断して、ブレーキをかけるように伝える仕組みです。人間で言えば、目や耳で状況を把握して、筋肉を動かす。私はセンサーが感知した情報を頭脳に伝え、それを実際の動作となるための信号を送る回路を手掛けているわけです。

デジタルの世界というのは、オンとオフを1と0で表現しますが、五感に直接働きかける感覚的な部分もモノ作りには大いに必要で、この部分はアナログの世界。この二つの世界を結ぶのが電子回路。市場規模としては半導体ビジネスの2割くらいに相当し10兆円と言われています。

回路の技術を生かし、次なる研究を

もう一つ、手掛け始めた研究に<生体系補完のための電子回路>があります。社会インフラにダメージが与えられた際、たとえばインシュリンを打っている糖尿病患者の通院はどうなるのかと。実際に阪神大震災でも、生死に関わる問題となりましたから、自立的に生体環境情報をセンシングし対処する必要があると思われます。

私が注目したのは、いかにして自身の身体の状態を知ることができるかという方法。医師や看護士がいなくても、投与する薬の量がわかるシステム作りをしなければなりません。体内微量物質の濃度変動が生体内で増幅し、ホルモンが不足すると水分濃度が濃くなることから、水分透過率の測定によってホルモン値を導き出せることが判明。そうすれば身体の状態によって投与する薬の量が割り出せます。簡単に使える装置の実用化に向けて、現在、取り組んでいるところです。人の役に立てる研究となると、さらに熱が入ります。

“問い”が生み出す工学の未来

言うは易しですが、大学は「自ら問いを発する」ところ。そのための力を涵養する意味でも自主性が重んじられます。工学にとって大切な意識「1円でも安く、今までより良い製品を作る」ことを頭の隅において勉強に取り組めば、目標を据えられるかと思います。

※島 健先生は〈工学部・総合工学プログラム〉にも掲載しております。


子供の頃、学校で計算尺のことを学び、いたく感動して家に帰ったところ、父から贈られた計算尺。Made in Occupied Japanと記されていて今も宝物


大学に奉職した際に妻からプレゼントされたペリカンの万年筆。書き手の書き癖に調整してペン先を削った特注品。研究室の学生から署名を頼まれた時や推薦状を書く時に使う