工学部 建築学科
内田 青蔵 教授
Uchida Seizo

研究分野 日本近代建築史、日本近代住宅史

出身地/秋田県
血液型/B型(会う人みんなに典型的なB型と言われる)
子供の頃の夢/獣医さんになること
尊敬する人/毎日きちんと努力を続けている人
愛読書/学生時代は遠藤周作や五木寛之などをはやりで読んでいたが、最近は専門書を眺めるだけ
休日の過ごし方/時間があれば、ゴロゴロしながらテレビでラグビーやサッカーを観戦。自分にはない鋼のような強靭な肉体と精神の持ち主たちに憧れる
好きな映画/ホラー映画以外は大体好きで、よく観る
好きな音楽/井上陽水、サザンオールスターズ(カラオケでたまに歌う)
好きなTV番組/「CSI:科学捜査班」(科学的に理詰めなところが好き)
好きな著名人/長嶋茂雄
好きな食べ物/ベルギービールとムール貝のワイン蒸し、生ハム
好きな国/食べ物がうまいベルギー、生ハムのうまいスペイン、何でもうまい日本、建築はどの国もそれぞれ独特の魅力があって好き

工学部 建築学科 内田 青蔵 教授

過去の建築に目を向けることは、
これからの建築を考えるための良いヒント。

幕末・明治期以降の住まいの変化を見つめて

日本の近代建築史、その中でも特に住宅建築の歴史を専門に研究しています。幕末・明治期以降、日本では欧米化が推し進められ、住宅や生活スタイルが大きく変化しました。それ以降、日本人の住まいや生活がどのような理由で、どう変わっていったのかを調べています。この時代の住宅を扱う面白さの一つは、欧米化という変化の波の中で初めて日本人が自分たちの生活や文化を客観視し、新しいものを受け入れつつも「これだけは変えない」という部分を残していった点にあります。例えば、住宅が西洋化しても、靴を脱いで家に上がることやトイレとお風呂を別々にするといった、日本の伝統的な要素は残りました。実は何度か土足で上がる家の方が良いという流れになったのですが、やっぱり靴を脱ぐ生活に戻っていったのです。これには日本人の生活や感覚、文化、さらには日本の気候風土も大きく関係しています。日本の伝統的な建築の真髄というか、絶対忘れてはいけない、捨てられないものが、そこにはあるのです。そして、それは今後の日本人の住まいを考える上で、とても大事なことなのだと思います。

このように歴史を顧みることは、これからの時代を考える上で、非常に役立ちます。歴史の中には、今では価値観や時代の変化によって失われてしまっていても、かつては輝いていたというものが残っています。その中には今の時代に必要なものが、たくさんあるはずです。そういうものをもう一度学び、次の時代に新しく作り変えながら蘇らせることもあり得るのです。過去の建築に目を向けることは、新しいことを発想したり、新しい建築を考えたりする時に、非常に良いヒントになるのではないかと思っています。

建築を意識的に見ることから始まる

学生たちには、講義を理解しただけで満足するのではなく、自ら図書館で本を探して調べたり、外に出かけて面白い建築と向き合ったりしてほしいと思います。世の中は、建築物であふれているため、漠然と見ているものがたくさんあることでしょう。しかし、自分で意識をして見ようとしなければ、“違い”は見えてこないのです。意識して見た建築の中で、これは面白そうだなと思ったものを突き詰めて行くところから、自分なりのデザインというものが生まれるのです。本当に自分の好きな建築とは何か、面白いと思うことは何かを探すところから、建築は始まります。まずは、そういう意識を持って、実際の建築をたくさん目にしてほしいですね。

また、本学がある横浜は、東京とは異なる独自の文化を持つ都市です。建築にしてもファッションにしても、東京とは違った新しい文化を発信できる都市です。これまでは、海外の文化を真っ先に伝えるという、一つの役割を持つ発信地だったわけですが、今後は自分たちの感性や知識をもとに新しい文化を生み出して行くことも必要になるでしょう。学生たちには、そういう新しい文化を作り、発信する担い手となってほしいです。

最初の著書『あめりか屋商品住宅−洋風住宅開拓史』(1987年)
最初の著書『あめりか屋商品住宅−洋風住宅開拓史』(1987年)。明治の終わりに東京で創業したアメリカの住宅を扱う会社「あめりか屋」について著した

最近の著書『明治・大正の邸宅−清水組作成彩色図の世界』(2009年)
最近の著書『明治・大正の邸宅−清水組作成彩色図の世界』(2009年)。明治末から大正後期にかけて清水組(現・清水建設)が手がけた住宅の彩色図面などを紹介した