工学部 建築学科
荏本 孝久 教授
Enomoto Takahisa

研究分野 地震工学、耐震工学、都市防災工学

生年月日/1951年6月7日
血液型/AB型
出身地/神奈川県横浜市
趣味/読書、テニス、ハイキング、ドライブ
子供の頃の夢/野球選手
愛読書/『今村明恒の生涯』
家族構成/妻&子供3人
休日の過ごし方/読書、テニス
好きな音楽/ラテン、ジャズ、演歌
好きなTV番組/「プロジェクトX」、ドキュメンタリー番組
好きな食べ物/パンとスープ
好きな国/スペイン、メキシコ、トルコ

工学部 建築学科 荏本孝久教授

安全で快適な都市空間・室内空間をつくるために、
地盤という視点から、建物をみつめています。

地震災害の多い日本では、地盤の知識なしには建築学は語れない

私の専門は建築学の中でも地震工学、耐震工学といった建築構造学の分野。みなさんが思い描いているような建築デザイン分野とは、一見すると関係ないもののように感じられるかもしれませんね。

しかし日本は世界的にみても地震災害の多い国。この日本で、快適で安全な都市空間や室内空間をつくるためには、地盤の構造や地震によって建物が壊れるメカニズムについて、しっかりとした考察を重ねることが大前提です。最近、建物の耐震強度について多く語られるようになりましたが、その建物がどのような地層の上に建っているのかということも、地震の影響を考えるときに大切なことなのです。

地震災害についての研究は、地盤をみることから始まります。たとえば神奈川大学のある横浜市の丘陵地の地盤は広く赤土(ローム層)に覆われていますが、この赤土は大昔、富士山が噴火したときに降った火山灰が積もったもの。横浜市の中でもこの赤土のある地域とない地域では、地震が起きたときの影響はまったく異なるのです。

地盤の性質を知ることによって、その建物に本当に必要な耐震を考えていく。そのための知識と応用力を身につけられるよう、実際の授業では関連する映像を見ながら理解を深めていきます。

都市防災システムは新時代へ。ソフトとハードの両面を知る技術者であれ!

都市防災システムの分野では、電気やガス、水道などのインフラ関係、ハード面を守ることが長く研究されてきました。が、最近ではもう一歩踏み込み、地域コミュニティのあり方や被災者の心理面を考慮したバックアップの方法などについて考える“ソフトな防災”についての研究も進んできています。

阪神大震災以降、建築技術は急速に発達し、ハード面ではある意味解決した、といえるかもしれません。だからこそいま、ハードとソフト、その両面がうまく作用したバランスのいい地震防災対策を考えられるエンジニアが必要とされているのです。

被災者の心理的推移などというと、建築の技術者を目指す人には関係ない話だ、と思うかもしれませんが、むしろ建築学は、人間生活、社会生活、文化、価値観などと共存する学問なのです。建物は人間の生活に密接に関わる身近なもの。そのものづくりに関わろうとしているのであれば、広い視野と柔軟な思考を大学生活のなかでぜひ身につけていってほしいですね。


日本や世界各地の地震災害現場や調査に出かけたときに拾ってきた石ころ。自分へのおみやげに最適で、自宅にずらりと並んだ石をじっと見つめる時間に現地への思いを感じる


印象に残ったサイエンス・ドキュメンタリー『複雑系』(ワールド・ロップ著)と、阪神大震災後、早急にまとめた『都市型震害に学ぶ市民工学』(共著)