経済学部 経済学科
川村 哲也 准教授
Kawamura Tetsuya

研究分野 経済理論

出身地/栃木
趣味/読書
子供の頃の夢/作家
愛読書/ハンナ・アレント『人間の条件』
休日の過ごし方/本を読んでいるか音楽を聴いているかお酒を飲んでいるか…
好きな食べ物/サッポロ一番みそラーメン
好きな国/イギリス

経済学部 経済学科 川村哲也准教授

興味あるものを見つけて、自分で本を読み、知ろうとする。
その中で得た知識は一生モノです。

「ご飯を食べる」という人間の根底を学問する経済学

私が担当している「経済入門」や「社会経済学I・II」は、経済学の基本的な考え方を教える講義です。いずれの講義でも学生に強調して言っているのは、「人間が生きていくには、ご飯を食べないといけない。そのためには、食べるものを生産しなければならない」という根底的な考え方です。いつの時代も人間は「ご飯を食べる」という目的で生産してきました。しかし社会には、例えば、原始共産制や奴隷制、封建制といったさまざまな歴史上の段階があります。それらの時代と今、我々が暮らしている資本主義社会とは、生産という目的は変わらないのに、仕組みはずいぶんと違っています。それらを比較することで、私たちが生きている今の社会では、一体、どのように生産が行われているのかという我々の社会の特徴を考察する講義です。

こうした経済理論は、正直なところ、絶対に知っておかなければならないというものではありません。資格試験に必要というものでもありませんし、就職に有利というものでもない。それでも、あるとき学生に「先生が教えているのは、ある種の常識批判ですよね」と言われたことがあります。常識批判とは、当たり前だと思っていることが、実は当たり前じゃないと示すことです。学生にそう言われたとき、少しは伝わったのかなと、うれしかったですね。私が教えていることは知識というより、ものの考え方ですから、頭のどこかにひっかかってくれればいいなと思っているんです。いつか役に立つかもしれません。

何にでも頭をつっこんで学んでほしい

大学では、とにかく何でも学んでみてはどうかと思います。というのも、例えば、音楽でイギリスのロックバンドが好きだとしますよね。イギリスには階級社会という背景があって、労働者たちが成り上がるには、サッカー選手かミュージシャンになるしかないと言われています。そんな中で、いろいろなバンドが出てくるのですから、歌詞だって労働者のつまらない日常を歌っているとか、出身階級によって全然違ってくるんです。彼らは、階級によって環境も喋り方も文化も違いますから。そういう背景を知っていると、同じ音楽を聴くにしても、やっぱり面白みが違ってきますよね。そして、それこそが教養なんだと思います。ですから大学の4年間は、経済学に限らず、何にでも頭をつっこんでみてほしい。その中で、自分の興味あるものを見つけて、自分から本を読んで、知ろうとするようになれば、そこで得た知識は一生モノです。その興味の対象が経済学なら、私としてはなおさらハッピーですけど(笑)。

父が贈ってくれた記念の万年筆
大学へ入学した際、父が贈ってくれた記念の万年筆。なかなか使う機会がなく、いまだに未使用の新品

大学2年生のときに読んだ本『人間の条件』
大学2年生のときに読んだ本『人間の条件』(ハンナ・アレント)。人間の活動力をlabor(労働)、work(仕事)、action(活動)と分類するなど、その考え方に衝撃を受け、愛読書に