経済学部 経済学科
佐藤 睦朗 准教授
Sato Mutsuo

研究分野 スウェーデン経済史、西洋経済史(主にスウェーデン農業史・農村史)

生年月日/1969年6月30日
出身地/愛知県
血液型/A型
趣味/クラシック音楽の鑑賞、囲碁(弱いですが)
子供の頃の夢/小学校の頃には公務員になる夢をもっていました
休日の過ごし方/人混みが嫌いなこともあって、できるだけ家でゆっくり身体を休ませています
好きな音楽/ショパンやリストをはじめとするロマン派のピアノ曲
好きなTV番組/テレビではなくラジオですが、NHKの「ラジオ文芸館」は、いろいろな文学作品の朗読をきくことができるから、好きな番組です
好きな食べ物/野菜を中心とした料理
好きな国/スウェーデン

経済学部 経済学科 佐藤睦朗准教授

“経済”はいろいろな文化的要素が
絡みあって動いています。

19世紀スウェーデンの農村社会に思いを馳せる至福のとき

私の専門は、19世紀のスウェーデン農業史・農村史です。スウェーデンと聞いて皆さんが思い浮かべるのは、TVアニメでも放映された『ニルスのふしぎな旅』でしょうか?妖精の魔法で小さくなってしまった少年ニルスが、ガチョウに乗って旅をする楽しい物語は、スウェーデンの子供達に自国の地理を学ばせるために書かれたものだと言われています。それはさておき、私は大学生のときに福祉に興味を持ったことで福祉国家スウェーデンという国を知り、そこからスウェーデンの歴史を学びはじめました。しかし当時の日本ではこの分野はまだほとんど“未開の地”であり、文献や史料などを入手するのもひと苦労でした。けれど、その分やりがいや楽しみも大きい研究分野です。

スウェーデンでは17世紀頃には、貴族・僧侶・市民に加えて、農民も身分制議会に参加する権利を認められていました。これはヨーロッパの歴史の中でも、ちょっと特殊な農民の在り方と言えるでしょう。こうした農民層がどのように社会と関わっていたかということを知るために、当時の農民の暮らしぶりを調べています。村の地図や教区簿冊などを読みとき、どこの誰それがいつ生まれ、どこの土地で何を作り、どのように税金を納め、どのような生活をしていたか、ということを調査しているのですが、これは本当に楽しい作業です。苦労して手に入れた史料を研究室の机に広げ、19世紀のスウェーデンの田園風景に思いを馳せるのが、私の至福のときです。

経済学は、とても幅の広い学びの分野

ところで、経済学の勉強とスウェーデンの農業史がどう関係するのか、と思われる方もいるでしょう。けれど、けっして現実逃避するためにニルスの旅をしているのではなく、史実を追うことで現実の諸問題を考察しているのです。例えばスウェーデンの経済をみると、世界に名だたる福祉国家をつくりあげているのは税金であり、そのため国民は所得の半分くらいを税金として国に支払っています。ここに至るにはそれなりの歴史的背景や文化的背景があるわけですが、その歴史的背景を知らなければ、おそらく高福祉国家の成立を理解することは難しいと思います。経済というのは、経済学の理論で説明しうる部分のみで動いているのではなく、いろいろな文化的要素が複雑に絡み合っているわけです。

経済とは、とても幅の広い学びの分野です。無関心に4年間を過ごすのではなく、いろいろな事柄に興味や関心を持ち、実りの多い大学生活を過ごしてください。

共同トイレの模型と、お世話になった先生の著書
20世紀のはじめ頃までスウェーデンで使われていた共同トイレ(冗談のようですが名前は「ダス」)の模型と、留学先でお世話になった先生の著書『スウェーデンのダス』。スウェーデンでは、数人が一緒に「ダス」の中に入り、用を足しながらコミュニケーションが行われていた

スウェーデン農村史の文献と、おそらく十字架を模した置き物
スウェーデン農村史の文献、まだとても少ない。苦労してようやく手に入れた『スウェーデンの農業労働者たち』(右)と、スウェーデンで買った、おそらく十字架を模した置き物(左)