経済学部 現代ビジネス学科
秋山 憲治 教授
Akiyama Kenji

研究分野 東アジアの経済発展と国際経済関係、日・米・中の経済トライアングル関係、WTO・FTAの行方、東アジア経済共同体、中国の持続的経済発展など

出身地/埼玉県
趣味/スポーツ、旅行、昼寝
子供の頃の夢/頭を使う職業
愛読書/新聞
休日の過ごし方/散歩
好きな映画/アクション、歴史系
好きな音楽/クラシック
好きな飲み物・食べ物/刺身で一杯
好きな国/どの国も好き

経済学部 現代ビジネス学科 秋山憲治教授

幼な心に宿った“外”への憧れから始まった研究。
今は東アジアに注目しています。

若き青春時代の海外放浪は一生の宝

私が生まれ育ったのは埼玉県。小学校3年生くらいまで海を見たことがありませんでした。自分の住む町の外ってどんなのかな、海外というのは一体どういうところなんだろうと、子供ながらに興味を抱いていました。当時、まだ海外へは自由に行かれない時代で、ちょうど小田実の『何でも見てやろう』がベストセラーとなり、とても刺激されました。

その後、大学生の時はちょうど70年安保、学園闘争があり、あまり勉強することもなく就職時期を迎えました。しかし、就職するのをためらいました。モラトリアム人間で人生を先延ばしただけだったのかも知れませんが、その時、子供の頃からの“外の世界”への想いを叶えるのは今だと意を決し、23歳から2年間、海外を旅したのです。ロシア経由でヨーロッパに入って少し滞在し、その後、中東のアラブ諸国、インドや東南アジアをあちこちぶらぶらとしながら、ユーラシア大陸を一周しました。沢木耕太郎の『深夜特急』が人気を博す以前のことです。この海外経験が私を再び大学に引き戻し、最も関心を持った国際経済関係の研究に取り組むことにしたのです。それが現在の研究の始まりです。

あらゆる国を旅したので、今もニュースや新聞を読めば、その土地の様子が思い浮かび、ある程度、リアリティーを感じて受け止められます。

その後、大学の教員になって、1985年、アメリカと日本の貿易摩擦が最も激しかった頃、折しも私は政治の中心であるワシントンDCに海外研修で身を置きました。それで貿易摩擦に非常に興味を持つこととなり、国際経済関係論や貿易政策と結びついた、現在の研究内容へと至っています。

さらに今、深めているのは東アジアの経済発展と国際経済関係、日・米・中の三国の経済関係、WTOやFTA、東アジア経済共同体、持続的経済発展の可能性などで、世の中の動きと共にあるこの研究には終わりがありません。

地球が怒っている!持続的発展は可能か?

経済発展を遂げている東アジアは世界の人口の4分の1を占める、実に多様性があり、混沌としていて、社会や文化、宗教、食べる物も違い、本当に面白いところ。貿易という面からだけではなく、国の在り方に魅力を感じています。

多くの日本企業が東アジアに進出し、生産ネットワークを形成し、相互依存が深まり、我々の生活に深く入りこんでいますから、経済関係の在り方は大きな関心事です。

しかし今、東アジアの経済成長が、環境破壊や資源・エネルギー問題を引き起こしている。このままでは将来の世代に負の遺産を残してしまうのではないか。

経済成長の過程で環境への負荷が大きな課題となります。二酸化炭素(CO2)の排出による地球温暖化をはじめ、環境汚染すなわち大気汚染、水不足と水質汚染、土壌汚染、砂漠化など地球環境の悪化が懸念されるのです。地球の環境破壊は経済成長の必然悪なのだろうか。

現在、原油が急騰しています。中国に典型的に見られるように、発展途上国の経済発展は、大量に石油や天然資源を投入することで、成長を遂げています。しかし、エネルギー・天然資源は有限であり、また、安全保障と密接に関連する戦略物資です。限りある資源の確保をめぐって国際的な奪い合いが始まり、世界が不安定化し、安全が脅かされる状況も出てきています。膨大な食糧需要も発生しており、こうしたエネルギー・天然資源や食糧を賄うことは出来るのだろうか。

近年の酷暑や巨大台風、地震など異常気象は、地球が怒っている証拠ではないかと思えてなりません。今後、いかにしたら持続的な経済成長の実現が可能なのか、日本はどのように貢献や対応が可能なのかなど、多くの課題があります。

民族衣装クーフィーヤ
アラブ諸国でよく見られる男性の民族衣装、クーフィーヤ。1973年に中東を旅した時に、記念として土産に買った。砂嵐を避けるためや、マフラーのように巻いて寒さから身を守ったりする実用的なもの

著書『経済のグローバル化と日本』
高校生にも分かりやすく書き記した著書『経済のグローバル化と日本』(お茶の水書房 2003年発行)。多様な社会経済制度の存在する世界で、市場メカニズムにはあまりにも多くの問題がある。特に90年代に入って急速に進展した経済のグローバリーゼーションを検討し、日本経済と関連づけた本