経済学部 現代ビジネス学科
鳴瀬 成洋 教授
Naruse Shigehiro

研究分野 貿易論、世界経済論

出身地/山口県
生年/1954年
血液型/A型
趣味/クラシック音楽鑑賞。以前はテニスもしていたが最近はご無沙汰
子供の頃の夢/プラモデルを作るのが好きだったので、そこからロボット博士などを空想していた
尊敬する人/白川静(一生、一途に、真摯に研究に取り組んだ)
愛読書/E.H.カー『危機の二十年』(どのような理想もそれが制度化されると人々を抑圧するものとなる。リアリストが事実に基づきユートピアンの殿堂を批判するのは正しい。しかしその思想の欠陥はそれが何物も生み出さないことだ。人々を抑圧する現実を変えるには新しいユートピアが必要である。理想主義と現実主義という、決して完全には平衡を保つことのない秤を持つことの大切さを明快に述べている)
休日の過ごし方/たまった新聞の整理をした後は、妻と買い物に出かけたり、近くの公園を散歩したり、たわいのない話をしたり・・・
家族構成/妻と仲良く二人暮らし
好きな映画/「アラビアのロレンス」「ゴッドファーザー PartII」「ニューシネマパラダイス」「アマデウス」など
好きな音楽/クラシック音楽(クラシックはやはりベートーヴェン、その構想力と圧倒的厚み)。ビートルズも好き(特にWhen I'm Sixty−Four)
好きなTV番組/「その時歴史が動いた」
好きな著名人/ジョセフ・E・スティグリッツ(ノーベル経済学賞受賞者)
好きな食べ物/緑黄色野菜。りんごは毎日食べる
好きな国/イタリア

経済学部 現代ビジネス学科 鳴瀬成洋教授

知の悦びを与えてくれる、
自分にとって“古典”となる一冊を見つけよう。

他大学との合同ゼミで刺激を与える

私は「貿易論」と「世界経済論」の講義を担当しています。「貿易論」では、主要な貿易理論、貿易政策の諸手段、GATT/WTOについて話をします。やや抽象的で理論的な内容が中心になりますが、常に途上国のことは念頭に置いています。そして、さまざまな理論が生まれた歴史的背景や、理論の射程、現実妥当性などについても触れるように心がけています。

「世界経済論」では、第二次世界大戦後から現在までの60年にわたる世界経済の展開について講義しています。前期は、アメリカ中心の世界体制がどう形成され解体し、現在のグローバリゼーションと言われる状況が出現したかについて、後期は、アメリカのニューエコノミー、EU経済統合、東アジアの奇跡と危機など、各国・地域の主要な出来事を取り上げますが、事実の羅列だけでなく、現実を論理化するように努めています。戦後60年を網羅したテキストはないので、テーマごとにレジュメや資料を配布して講義を進めています。

また、毎年、3年次の「ゼミナールII」では共同論文をまとめ、他大学と合同ゼミナール討論会をしたり、日本学生経済ゼミナール関東ブロック大会に参加したりしています。ゼミ生を他大学の学生と直に触れさせ刺激を与えるために行っていますが、これを始めてもう15年になります。

研究では、国際貿易の基礎理論を作ったリカードウを出発点とし、リカードウを主流派経済学とは異なる方向で継承・発展させる道を模索しています。また、途上国の開発と貧困削減に貢献する貿易とはどのようなものかという問題に興味を持っています。

成功体験を自信に変えて社会へ

分野にもよりますが、経済学は社会に出て直接役に立つ実際的な知識を与えてくれるものではないと言えるでしょう。例えば外国語学部で英語を学べば、それをすぐに実践に活かせることもあるでしょうが、経済学はそういった類の学問ではありません。

では、経済学を学ぶ意味はどこにあるのでしょうか。それは、「現実を見る眼を養うためだ」ということは少なくとも言えると思います。経済は社会的現象なのですから、当然のことながら一人ひとりが関わって成り立っていて、一人ひとりが社会とどう関わるかは社会の在り方に大きく影響します。そのために、学生時代に何か一冊、自分にとって古典となる書物を見つけて読んでほしいと願っています。この「古典」とは「古いもの」ということではなく、自分にとって悦ばしい知識を与えてくれる書物のことです。

また、本学の学生はとても真面目ですが、積極性に欠けるというか、少しおとなしいと感じています。自分を磨き、大学の4年間で何かをやり遂げたという充実感や成功体験を持ち、それを自信に変えて社会に出てほしいのです。

D.リカードウの『経済学および課税の原理』
イギリスの経済学者、D.リカードウの『経済学および課税の原理』(1817年)は、私にとっての古典であり、研究の出発点となった一冊。今でも折に触れ読み返す

共著『国際貿易の古典理論』
『国際貿易の古典理論』(共著、同文舘、1988年)。大学院時代に書いた処女論文が掲載された本。初心を忘れないために