経済学部 現代ビジネス学科
奥山 茂 教授
Okuyama Shigeru

研究分野 会計学

出身地/三重県
血液型/A型
趣味/スポーツ観戦(家族にはお茶の間監督といわれています)、落語観賞(特に柳家小三治と小今亭志ん朝〔故人〕)、音楽鑑賞(フォーク世代です)、映画鑑賞(怖いもの以外)、読書(推理小説中心)
尊敬する人/周りに惑わされることなく、一意専心の人生を送った(送っている)人
愛読書/特に愛読書というようなものはありません。読書好きのきっかけになった本は『ファーブル昆虫記』でした。事実観察の緻密さと「実験」に感銘を受けました
好きな著名人/嫌いなタイプは、「評論家」「コメンテーター」という肩書きの人々
好きな食べ物/もちろん和食、日本で食べる中華料理、ドイツで食べる生サラミ・ソーセージ・ヨーグルト
好きな国/ドイツ、オーストリア、スイス

経済学部 現代ビジネス学科 奥山茂教授

今日覚えても明日忘れるような知識はいらない。
「自分の頭で考える」姿勢を身につけよう。

実務家を目指していたはずが研究者の道を歩むことに

主に1年次生を対象にした「基礎簿記」「基礎会計」、さらに「管理会計論」「コストマネジメント論」の講義を担当しています。私自身、経済学部に進みましたが、その頃は、税理士か公認会計士、または公務員として会計検査院の仕事に就ければ良いなという程度の漠然とした思いにすぎませんでした。3年になり会計学のゼミに参加した頃まではその方向に進んでいました。ところがそのゼミに入ったことで、方向性が大きく変わることになったのです。ゼミの初課題は論理学の本を徹底的に読み込むこと。ゼミの夏合宿でも論理学の課題が山のように出ました。先生は言葉では何も言いませんでしたが、どうやら実務家ではなく、むしろ研究者の育成に重きを置いたゼミだったのです。「あれ、これは何か違うな」と思ったものの、合宿が終わった頃には「もう少しこのまま勉強しようかな」という気になっていました。

論理学の勉強では、ただ本の字面を追いかけるのでなく、「こう考えれば良いのか?」というような新しい発見があったために引き込まれていったと思います。どういう論理なのか図式化して考える。ゼミの時間にその図式化したものを提出すると駄目が出る。先生は「もうちょっとかな」などと言うだけで、どこが駄目なのかはっきりとは言わない。だから「どこが違うんだろう」と自分で考えて、またやり直しての繰り返し。ほぼ1年かけて「まぁ良いか」とやっとOKサインが出ました。とにかく表面的な軽い課題はなかったので、頭の中はいつもパニック状態。その中でも考えることをやめず、諦めなければ、新しいことを生み出す力というのは必ず付いてくるということを体験しました。

今、担当している「管理会計論」「コストマネジメント論」では講義の終わりに毎回小テストを行っています。復習のテストではなく、配付した講義資料を読み取り、自分で考える先取りの課題です。管理会計・コストマネジメントという分野において、絶対的な正解はありません。企業の中で実際に適用されている考え方やアプローチの方法はいくらでもあり、データからどんな意思決定を導き出すかは人によって異なって当然です。ですから、論理的に筋道立てて出てきた結論であればそれが一つの答えであり、いろいろな答えがあって然るべきなのです。人が考えた論理をなぞるのではなく、まず「自分の頭で考える」という姿勢を身に付けてほしいと思います。そして疑問に思うことは、徹底的に解明すること。簡単に諦めないこと。今日覚えても明日には忘れるような小手先の断片的な知識ではなく、自分なりに整理された体系的な知識を身に付けることを心がけてほしいと思います。

可能性は無限にある。どのきっかけを生かすのか

ゼミ生から公認会計士試験の合格者が2人出ました。うち1人は、大学入学当初から公認会計士を目指し、在学中の3年次に全国最年少で合格しました。もう1人は、その同級生の合格という事実に刺激を受けて「じゃあ自分も」と勉強を始めた学生です。通常、ゼミは2年生から入りますが、そのもう1人の彼は「何をしたいか分からない」と2年次にはどこのゼミにも籍を置いていませんでした。2年の終わりになって「ゼミに入りたい」と研究室を訪ねてきました。当時私のゼミに所属していた1学年上のサークルの先輩に勧められたとのことでした。テニスサークルの部長を務めていて、コミュニケーション能力にも長けている学生でした。ところが、いざ合宿でディベートに参加してみると全然勝てない。どのペアと対戦してもボロ負けで1回も勝てない。議論には多少自信があったこともあり、合宿中はかなり落ち込んでいたようです。そうしたカルチャーショックを受けたことが彼の刺激となりました。2年生までは「何をしたら良いんだろう」と迷っていた、そんな彼でしたが、3年次に簿記検定2級の試験で100点満点を取り、自分には会計が合っているのではないかと考えたそうです。3年の秋口に思い立ち、年末には「公認会計士を目指す」という確固たる目標を持っていました。そこから2年間頑張って勉強して彼も公認会計士に合格したのです。

人生、何がきっかけになるか分かりません。彼の例だけではなく、自分自身も良い例です。「可能性は無限にある、どのきっかけを生かせるか」なのです。その時は必要性が分からなくても、与えられたことを一生懸命やってみる。ある意味、自然の流れに身を任せることも新しいきっかけを掴む大事な要素の一つなのかもしれません。だからこそ「やりたいことが何もない」と諦めるのではなく、今は目標が定かではなくても、夢を追いかける、目標に向かって突き進んでいけるバイタリティは持ち続けてほしいと思います。そして何かをきっかけにして飛躍することを期待しています。

恩師からの寄贈図書
在外研究時の恩師からの寄贈図書。研究に訪れた大学は古城を校舎に使用していて、古城のイラストが表紙を飾っている

ドイツで撮影したスナップ
ドイツで撮影したスナップ
上:教会のステンドグラス。教会の前を通ると必ずといっていいほど見学します。それぞれに趣があり、色使いにも個性があり見ていてあきません
下:自転車がシンボルマークの町のアイドル的な存在の黒鳥を自転車を背景に撮影しました